浅野克海

浅野克海

芸術学部 芸術学科 美術領域 洋画コース4年

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第13回 翔け!二十歳の記憶展 グランプリ

絵の人は早熟で、早くから洋画なら洋画、日本画なら日本画と決めてるイメージがあるけど…

そうですね。たまに別のコースから移ってくる人もいますけど、ずっとやってきた人が多いですね。僕も高校から美術科でした。もともとマンガを描きたくて美術を始めたんですけど、いろいろやっているうちに油絵を描くようになっていきました。感覚的に一番合っているように感じています。油絵の発色が好きで、重ねて深みを出していくところも好きなのかもしれません。

「OK、私は人類を滅亡させます。」って作品名が面白い。このタイトルの意味は?

去年からずっと一貫してやっているAIをテーマにした作品で、この言葉は、ソフィアというAIロボットが発言した言葉なんです。その言葉をもとに作品を作ったのでタイトルにしました。

点描画みたいにも見える、細かい作業だね。

エネルギーみたいなものを線で表現しています。人間もほかの物質も突き詰めればエネルギーの集合体で、それを表現するためこうした技法になっています。線の一つ一つがエネルギーを表すイメージです。AIが人類を滅亡させるだとかは、SFだったり、アニメだったり、実存しない世界のことでした。ですが、今では現実として存在する、エネルギーのある世界で起こっています。人間とAIの境界といいますか、AIが人間に近づいていったら人間のアイデンティティーはどうなっていくのか、みたいなことを意識して作っています。

今の社会につながっていて、現代アート的な考え方なんだね。シリーズで見るともっと面白そう!

そこは意識していますね。現代アートで生き残っていくなら、時代と結びついた部分が絶対に必要だなと思っていて、そこからこのテーマを選んだようなところがあります。絵画を生かして、どういうテーマを盛り込むか考えた末に、今のテーマになっています。

浅野さんは4年生。今後はどうしていくつもり?

東京藝術大学の大学院を受ける方向で今やっていて、とりあえず、それ次第ですね。制作を続けていきたいと考えています。