特集

47号(2019年4月発行)掲載

声優アクティングコース1年生修了公演「Dream Chasers」開催! 声優アクティングコース1年生修了公演「Dream Chasers」開催!

 2019年1月20日、東キャンパス3号館ホールにて、声優アクティングコース1年生修了公演「Dream Chasers」が開催されました。  声優、アニソン歌手、2.5次元ミュージカルと“舞台に立つ”ことのできる人材を育成する声優アクティングコースが設置されて1年、学んだ成果が早くも公演という形で披露されました。
 舞台の内容は、声優事務所に所属する若者たちを学生たちが演じる舞台で、学生たちにとってまさに等身大。声優のオーディションをめぐり、喜びや悲しみ、葛藤などが描かれました。さらに、舞台上で西キャンパス(美術領域・デザイン領域)の学生たちが制作したオリジナルアニメーションに生でアフレコするというユニークな演出もあり、特別客員教授で現役声優の郷田ほづみ氏にも出演いただき、大変楽しめるものとなりました。
 キャスト以外でも、照明、音響、映像、舞台設営、舞台監督、演出と、すべてエンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースなどの学生が担当し、専攻の垣根を越えたボーダーレスな公演となりました。
 当日は、学生の一人がインフルエンザでダウンするものの、プロの若手俳優、長安大吉さんに急遽代役を引き受けていただき、無事に開演することができました。
 Aチーム、Bチームによる2回公演で、会場には出演者の家族や友人と思われる方々も多数お越しいただき盛況となりました。学生たちは、これまで稽古を重ねてきた成果を、元気いっぱいに表現。まだ1年しか経っていないとは思えない完成度で、経験豊かなプロの俳優にも物怖じせず、しっかりと演じました。キレのいい動きと滑舌で、観客は物語に引き込まれました。劇中のアニメーションでは、高校生を演じる内容の作品と、ファンタジー色の強い作品が上演され、そのクオリティの高さも公演を彩りました。生アフレコのシーンでは、緊張感が高まり、客席は息を呑んで見守りました。ストーリーが学生の実際の状況に近く、親近感の湧く物語で、観客も満足している様子がうかがえました。

劇中にアニメーションのアフレコシーンがあり、生アフレコを披露。実際のアフレコ現場と同じように演じます。アニメーションは西キャンパスの学生有志の制作

特別客員教授 郷田ほづみ氏も本人役で出演。声はもちろん、佇まいにもオーラがあります。学生たちは、胸を借りのびのびと演技

照明、音響、舞台の設営もすべて学生。エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの学生が主体となって、舞台を支えます

舞台は、演劇、アフレコ、歌あり、ダンスありと、盛りだくさんの内容でした

本番、3日前のリハーサル。この日、大事な役を演じる学生がインフルエンザに。代役を想定しつつ、リハーサルを繰り返す。緊張感が一気に高まりました

音楽領域 声優アクティングコース
エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコース 教授

平光琢也

 声優アクティングコースが始まって1年経ちました。今回の修了公演では、学生たちの明るく元気な姿を見ていただきたく、学生たちには見に来てくれた人たちが楽しくなるようエネルギーを出すようにと言っています。まだ1年ですし、それくらいのつもりでいましたが、皆、しっかりと芝居をやってくれて、非常に心強く感じています。とくにアフレコは、家で好きなアニメの音声を消して練習しているようで、皆、上手いですね。私自身、東京と行き来しているため、学生の稽古に長い時間を割けないのですが、学生たちは自主稽古をちゃんとやっているようで、言ったことがちゃんとできています。モチベーションも高く、1年間でずいぶんたくましくなったように感じています。
 たった1年ですが、学生たちは多くの経験をしてきました。例えば、西キャンパスのライティングコースの学生たちが書いた脚本の台詞を録音、そこに、サウンドメディア・コンポジションコースの学生がSEや音楽を入れてラジオドラマを作りました。また、今回の公演でも使いましたが、学内にアニメーションを作っているグループがいくつかあり、声優アクティングコースの学生をキャスティングしたいということでオーディションを実施しました。
 他コースからも、発表会に際しナレーションが欲しいと要望されて担当しました。さらに、大学外部では、西尾高校が創立100周年を迎えるということで記念事業が行われたのですが、そのオープニング映像のナレーションを学生が担当しました。こうしてさまざまな場所からお声がけをいただき、学生たちも、声の仕事の需要の大きさを実感できているのではないでしょうか。
 2019年度からは、発声の先生や、殺陣、立ち回りの先生に来ていただき、さらに本格的な内容になっていく予定です。定期的に発表の場を設けていきたいと考えていますので、ぜひ見に来ていただければと思います。