ヴィジュアルデザインコースは、庄内緑地を管理する名古屋市みどりの協会・ミズノグループと連携し、庄内緑地に設置されている公園の案内看板を新しくデザインしました。看板の完成にあわせ、庄内緑地事務所 今井 鎮雄所長に看板を案内していただき、デザインを担当したヴィジュアルデザインコース 4年 鈴木雅也さん、松尾侑樹さん、吉田美結さんにお話を伺いました。
案内看板は、庄内緑地の入り口すぐ、庄内緑地グリーンプラザの前です。穏やかな色合いで園内の施設がアイコンで示され、季節の花もあしらわれています。昨年の春からプロジェクトは始まり、1年以上かかっての完成となりました。
庄内緑地事務所 今井所長からは「お客さんが最初に通る場所、いちばん目に付く場所です。学生さんの手によって、今までよりも見やすくイラストもわかりやすいものになりました。たくさんの人に見ていただき、公園の散策に利用していただければと思います。ありがとうございました」とお礼の言葉をいただきました。
松尾侑樹さんは「今回のような大きな看板は作ったことがなかったので不安がありましたが、みんなでアイデアを出し合い形になっていくプロセスを経ていくうちに、楽しんで制作できるようになりました。これから何年も残ってくれたらいいなと思います。私は花の部分を担当しましたが、看板なのである程度変色することも見越して鮮やかにするよう意識しました」。
鈴木雅也さんは「僕は文字を担当しましたが、伝えるためにどうすればいいかを考えました。機能として読みやすさがあり、親しみが持てるよう意識しました。PCで作業しているのと実際に出力して見たときの読みやすさの違いもあり、普段の課題との違いを感じました。仕事としてかかわり制作したときの責任や大切さを感じ、とても貴重な経験となりました」。
吉田美結さんは「マップのデザインは初めてで、何からリサーチすればいいのかから始まり、この公園の魅力は何だろうと考えました。海外のマップなども調べ参考にしています。プロジェクトが始まり1年間時間をかけて同じことについてデザインすることが、本当に貴重な機会ですごく良い経験になりました。マップはいろいろな方が利用するもので、やはり責任が大きくいつもの課題のデザインとは違い気を使いました。私は色合いやアイコンを担当しましたが、“水飲み場”がたくさんあり、マップに配置するとごちゃごちゃしてしまうので、目立たないようにしつつわかりやすいことを意識しました。池の白鳥のまつ毛など、親しみがわくように細かな部分にもこだわりが入っています」と、学生それぞれに責任と手応えを感じたようでした。
デザイン領域 片山浩准教授は「まず、公園に来られた方に親しんで見てもらえることがいちばん。加えて、長い期間掲示されるものなので一定の期間堪えうるデザインを考えてもらいました。文字の選び方、イラストレーション、レイアウト、すべてのデザインにおいて達成できているのではないかと思います。公園は年間を通して人が訪れるものであり、“花の見ごろ”を入れていますが、季節ごとにどんなことがあるのか想像できるような要素を加えました。ほかにもかわいいイラストレーションが仕込まれていますが、いろいろな人からいろいろなアクセスをしてもらえるようになったと思います」と出来映えを評価しました。