丸八化成 × インダストリアル&セラミックデザインコース 産学連携プロジェクト「光を纏うモノづくり」最終プレゼンテーション

 2025年11月12日、株式会社丸八化成とインダストリアル&セラミックデザインコースによる産学連携プロジェクト「光を纏うモノづくり」の最終プレゼンテーションが行われました。学生たちは、丸八化成が開発する蓄光樹脂を使い、日常生活の中で光を生かす新しいアイデアを提案。
 8週間にわたる開発期間を経て、3Dプリンターで実寸モックアップを制作し、暗室で実際に光らせて発表を行いました。今回は3年生15名の学生から計16点のアイデアが出され、いずれも“光をため、やわらかく放つ”素材の特性を生かした独創的な作品が並びました。

 審査の結果、金田将典社長より「丸八化成賞」として優秀作品2点が選ばれました。
 小谷和海さん「compact glow case」釣り具を収納する携帯用ケースをベースにしたアイデアで、暗闇でも視認でき、カバンや衣服などに取り付けられる設計。金田社長は「釣りをされている経験が生かされており、使用シーンが具体的にイメージできました。カラビナやリングなど、複数の取り付け方法を盛り込みながらもシンプルにまとめた構成が秀逸」とコメントしました。
 村上香里さん「Float Fragrance」入浴時に湯船に浮かべ、光と香りで癒やしを演出するアイデア。金田社長は「お風呂で電気を消し、蓄えた光がやさしく灯るという体験設計が素晴らしいです。空間全体が“光を楽しむ時間”になり、日常のリラックスシーンに新しい価値を生み出す、感性豊かな提案」として選出されました。

 金田社長からは総評として「私たち企業側が思いつかない角度から“光”を捉えている」と述べ、「どのアイデアにも、使用シーンとターゲットが明確に描かれており、実際に商品化を想像できる提案が多かった。それぞれが“光のある暮らし”を具体的に考えてくれて、大変刺激的でした。光を単なる照明ではなく、“寄り添う存在”としてデザインしている点が素晴らしい。素材の可能性を広げてくれた学生たちに感謝したい」と語りました。
 後藤規文教授からは「最後の1週間で、よく頑張ったと思います。選ばれなかった作品にも、すぐに市販化できるような良いアイデアがいくつかありました。しかしながら、まだ一次試作の段階で終わってしまっているものもあります。まだ蓄光フィラメントの残りがありますので、レビュー展に向けて、さらなるブラッシュアップを期待してます」と講評がありました。

 学生たちは、素材研究からモックアップ制作、発光検証、プレゼンテーションまでを行い、実際の開発現場に近い流れを体験しました。アイデア出しから、商品化を見据えた実践的なデザインプロセスを学び、貴重な実践の場となりました。

丸八化成賞

小谷和海さん「compact glow case」

丸八化成賞

村上香里さん「Float Fragrance」