工芸分野、一宮市と連携、街をアートで彩るプロジェクト始動

 本学、美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース、テキスタイルデザインコースでは、一宮市と連携し、2022年7月30日から行われる「国際芸術祭『あいち2022』」にあわせ、一宮市銀座通商店街、一宮市本町商店街、一宮駅前のI.T.K.ビルに、本学学生、一宮市内の高校美術部生徒らの作品を設置、『あいち2022』を盛り上げる連携企画を行います。2022年5月7日、その手始めとして、学生らが一宮の街を訪れ、商店街、真清田神社などを視察、作品を設置する場所を探しました。
 「新しい日常風景」をテーマに、『いちのみや芸術商店街』と称し、一宮駅前から銀座通りを経て、アーケードのある本町商店街を抜けて真清田神社までの公共スペースや店舗に作品を設置します。公共スペースとしては、往来の邪魔にならない歩道、植え込みなどのスペースならば一宮市の許可が得られていて設置可能、店舗など私有地の場合は、学生がそれぞれ店舗などと交渉して設置することになります。この日は、良さそうな場所を探し、工芸コース、メタル&ジュエリーデザインコースの学生が参加、メタル&ジュエリーデザインコース 米山和子 教授、瀬田哲司 准教授、工芸コース 中田ナオト 准教授の説明を聞きながら、一宮の街を散策しました。
 本学の工芸分野としては、工芸コース、メタル&ジュエリーデザインコースのほかにテキスタイルデザインコースがありますが、テキスタイルデザインコースは一宮市の尾州毛織物産地の産業廃棄物を使用した共同作品を本町商店街のアーケードの中心に設置するため、準備の都合で4月26日に見学を行いました。

 駅前をスタートし、歩きながら設置スペースを検討します。商店街では、繊維の街である一宮らしさを感じる布や糸を扱う店が数多くあり、レトロな看板やロゴタイプなど風情を感じます。気になる場所に想定する作品が置けるかどうか、実際にスペースを確認しながら歩きます。商店では、お店の人に声をかけお話を伺ったりしながら真清田神社まで歩きました。

 真清田神社の門前には、境内にある「服織神社」にあやかり、糸や雑貨を扱う小さなお店があり、お店を観察したりお話を聞いたり、大いに刺激をいただきました。本町商店街では、中田ナオト先生が学生時代に同じように一宮の街にアート作品を展示する企画で作品を置いた場所も紹介。感慨にふける一幕もありました。
 最後に駅前のI.T.K.ビルに集合、休日で中には入れないものの場所を確認しました。I.T.K.ビルでは、高大連携として一宮の高校生とコラボレーションで制作するボックスアート(30cm×30cm×30cm程度の箱の中に作品を制作、本学に高校生を招き制作予定)を展示する会場となります。実際に会場となる場所を確認し、学生らは制作への気持ちを高めていました。
 現段階ではプロジェクト名や展示期間など未決定ではありますが、作品制作過程も含め、順次お伝えすることになります。ご期待下さい。