開学50周年記念、有松絞り手ぬぐいプロジェクト、始動

本学は2020年度、開学50周年を迎えます。11月には、開学50周年を記念する式典と祝賀会を開催しますが、その際に記念品として出席者に進呈する手ぬぐいを、テキスタイルデザインコースの学生が制作することになりました。
例年、学生が有松絞りで手ぬぐいを制作、販売する「有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクト」が授業としてありますが、今回はその番外編ともいえる特別なプロジェクトです。

手ぬぐい制作は、テキスタイルデザインコースの学生3年生8名、2年生2名の10名、さらにテキスタイルデザインコース卒業生で有松で活動する「まり木綿」のお2人とグラフィックデザイナーとして活動する白澤真生氏の協力をいただき進めます。
1月24日に、1回目のミーティングが行われました。11月に配られるものですが、パッケージングや説明書きなどの制作を考え、また、学生の時間が取れる時期をなどを考慮すると、3月中の制作となります。 有松絞りの技術を活用し、折りたたんだ生地を板ではさみ染色して模様を作り出す「板締め絞り」を使い、統一感がありつつも学生の個性が出るよう手ぬぐいができるように企画されました。
担当するテキスタイルデザインコースの扇千花教授からは、あらかじめ学生に開学50周年をテーマとする画像と染めに使う3色のカラーチップのムードボードを制作するよう課題が出されており、今回のミーティングではそれらを発表しました。
画像を集めた結果、50周年式典ということで、“祝”や“感謝”、“ハレの日” “縁起物” “歴史” “新たなはじまり” といったイメージが表出しました。
その後、10人を似たイメージの2人チームの5グループに分けました。手ぬぐいの制作は3月中の6日間で行われますが、その間、学生が1日2人ずつ有松を訪れ100枚ずつ制作します。2人チームは、お互いに提案した3色をもとに、より魅力的なカラーの組み合わせを模索し、話し合いました。
扇教授からのは、染色をするときに、カラーチップのほかに、例えば小豆のような赤といった具体物を挙げながら話すと、イメージを共有しやすく、学生の要望に近い色味が出しやすいといったアドバイスもあり、学生らはさらにイメージを深めていました。
ミーティング終了後、時間のあるチームはさっそくスマホのアプリや水彩絵の具を使いながら、お互いの提案したカラーをもとに、より魅力的な組み合わせを模索しはじめていました。

次回は2月4日、有松の「まり木綿」を訪れ、サンプルの染色となります。実際に染めてみて色味の微調整を行い、3月の本制作になります。どんな手ぬぐいができあがるのか、どのムードボードもとても魅力的で期待が高まります。

プロジェクトに参加した学生たち

各グループで制作したイメージボードを発表し、そこから使用したい色を選出

ムードボードを見ながら、話し合い。どれもとても魅力的で期待が高まります。

「板締め絞り」を使うと、このような柄が出ます

扇教授からは、制作に関してさまざまなアドバイスがありました

スマホのアプリや水彩絵の具を使い、魅力的な色の組み合わせを模索する学生