名古屋芸術大学 東キャンパス Art & Design Center Eastでは2021年4/15(木)〜4/26(月)に展覧会『みんながつくったもの。北名古屋市回想法センター作品展』を開催しています。 全国に先駆けて「地域回想法」に取り組んでいる北名古屋市回想法センターの活動と、芸術教養領域の学生のプロジェクトからなる展覧会です。ぜひご覧ください。
「北名古屋市 回想法センター」は、 名古屋芸術大学と同じ北名古屋市にあり 、全国に先躯けて「地域回想法」に取り組んでいる、とき・ ひと ・ 地域を結びつけることができる場所です。 2020年度には芸術教養領域の2年生が授業「プロジェクト2」でセンターを舞台に、 課題の発見から解決案としてプロジェクトを提案することまでを試みました。 授業で生まれたつながりを継続させるとともに、センターの活動を若者世代にも伝えてい<ことを目指し、センターの「地域回想法」に参加している「みんな」の作品を紹介する展覧会を開催します。
展覧会では、「プロジェクト2」で学生が提案したプロジェクトも紹介します。いくつになっても高い制作意欲を持ち、日々楽しんで活動している「みんな」の作品とともに是非ご高覧ください。
アメリカの医師ロバート・バトラー(1963)によって提唱され、昔懐かしい生活用具などを用いて、かつて自分が経験したことを楽しみながら皆で語り合うことによって、 脳を活性化させ、気持ち(心)を元気にする心理・社会的アプローチが回想法です。
回想法は、対人交流や情緒の活性化、高齢者のQOL(生活の質)向上などに効果があるといわれています。
回想法は、既にわが国でも臨床に応用されたり、施設で取り入れられたりしていますが、北名古屋市では、回想法を日本で初めて地域の中に取り入れ「地域回想法」として介護予防、認知症予防や地域づくりを目的に「思い出ふれあい事業」として実施しています。保健福祉の地域ケアに 位置付けて実施しています。
現在の社会は、時の流れが速く、家族や周囲の人も忙しい中で、高齢者の昔話などゆっくりと聞いてくれる人もなく、その機会もめったにないのが実情ではないでしょうか。そのような中にあって、自分を受けとめてくれる良き聴き手があらわれ、楽しく語ることができる機会と場があれば、双方又は両者にとってどんなに日常生活がいきいきしたものになることでしょう。地域回想法を実施する意義はまさにそこにあるといえます。