ミニオープンキャンパスで來住学長が特別講義「失敗を強みに変える思考法」

 2025年10月4日に開催されたミニオープンキャンパスで、來住尚彦学長による特別講義「失敗を強みに変える思考法」が行われました。
 講義の冒頭、学長は「私は失敗をしたことがありません」と語り、会場の高校生や保護者を驚かせました。しかし続けて、「成功の反対は失敗ではなく“経験”です」と話し、「立ち止まらず改善を重ねれば、それは必ず成功につながります」と説明しました。学長は「“失敗”という言葉を使うと人は止まってしまう。でも、やり続けて改善していけば、それはすべて経験になる」と語り、前向きに挑戦する姿勢の大切さを伝えました。
 また、学長は自身の進路選択の体験も紹介しました。幼いころから周囲に医師になることを勧められ、医学部を志したものの理工学部に進んだと話し、「結果的に違う道を選んだけれど、それは失敗ではなかった。どんな選択も経験になり、後の人生を豊かにする」と語りました。人生には分かれ道がいくつもあり、「選んだ道が違うと感じても、それは失敗ではなく、自分を形づくる大切なプロセス」と強調しました。
 講義の中では、情報化社会を生きる現代の若者たちに向けて、「現代人は、室町時代の人が一生かけて得る情報を1日で受け取っている。だからこそ、情報を整理して“自分はどう生きたいか”を考える時間を持つことが大切です」と呼びかけました。さらに、「1日1分でもいいから目を閉じて、自分自身を見つめる時間を持ってください」と、自分を知る習慣の大切さを説きました。
 終盤では大学教育の理念にも触れ、「この学校が皆さんに提供できるのは“知識と経験”。それを自分の中で咀嚼して“センス”に変えるのは皆さん自身です。知識と経験、そしてセンスを磨くことで、社会の中で新しい価値を生み出す人になってほしい」と語りました。

 講義を聴いた高校生からは、「パッションを持って進もうと思いました」「アニメの声優に憧れていて、改めて夢に向かって頑張りたいと思いました」といった前向きな声が聞かれました。また、オープンキャンパスを訪れた高校生の一人は、「ライブの音響PAを目指したいと考えていますが、大学で学べることがわかり安心しました」と、将来への希望を語ってくれました。
 保護者からも、「子どもたちがこれから進路を選ぶ中で、大変心に響くお話でした。大人は理解しているつもりでも、子どもがどう受け止めたかを後で話してみたいです」との感想が寄せられました。講義が、夢に挑む勇気を後押ししたことが伝わってきました。

 短い時間ながら、來住学長の講義は、失敗を恐れず挑戦し続けることの大切さをわかりやすく伝えました。自身の経験を交えた具体的な話は、高校生や保護者にとって説得力があり、自分の未来を考える上での大きなヒントとなる講義となりました。