名古屋芸術大学ジュニアバンド 第3回成果発表会を開催
子どもたちの成長と音楽の喜びがあふれる一日

 2026年3月21日(土)、東キャンパス3号館ホールにて「名古屋芸術大学ジュニアバンド 第3回成果発表会」を開催しました。会場には多くの保護者の方々が訪れ、子どもたちの演奏を温かく見守る中、盛況のうちに幕を閉じました。
 名古屋芸術大学ジュニアバンドは、本学が地域連携・社会貢献の一環として実施している取り組みで、地域の子どもたちが吹奏楽の楽しさに触れ、仲間とともに音楽をつくりあげる場として活動しています。学生や卒業生が指導にあたり、基礎から合奏まで段階的に学ぶことで、音楽的な力と協調性を育んできました。

 演奏は、ヤン・ヴァン・デル・ロースト作曲「アルセナール」や福田洋介作曲「さくらのうた」などの本格的な吹奏楽作品に加え、「ミッキーマウス・マーチ」、「勇気100%」といった親しみやすい楽曲まで、多彩なプログラムが披露されました。楽器紹介を兼ねた演出や全員での合奏は、子どもたちの成長を実感させる内容となり、会場を大いに沸かせました。
 また、岐阜県のムトー精工株式会社 取締役社長 田中肇様のご協力により新調されたユニフォームも初披露されました。新緑を思わせる薄い萌黄色の爽やかなカラーは、初々しさの中に凛とした印象も感じさせ、ジュニアバンドの新たな象徴として会場の目を引きました。子どもたちが小さなジャケットに袖を通す姿は、なんとも愛らしいものでした。

 指導にあたる学生にとっても、この活動は大きな学びの場です。音楽総合コース3年の奥友伽さんは「レッスン中に笑顔が見えたり、できなかったことが次にできるようになっていると嬉しい」と語り、ウインドアカデミーコース3年 乙成妃菜さんは「子どもに教えることの難しさを感じながら、自分自身も毎回学んでいる」と振り返ります。音楽総合コース3年 伊藤銀慈さんも「さまざまなレベルの子どもたちにどう伝えるかを考えることが難しい」と語り、指導を通じた成長の手応えを語りました。
 今回で卒団となる中学3年生たちにとっても、この活動はかけがえのない経験となりました。箕浦祥子さんは「大人数の中で自分の役割を考えるようになった」と語り、音楽の中での立ち位置を意識するようになったと振り返ります。植村茉央さんは「ここで初めて合奏を経験して、その楽しさを知ることができた」と話し、沢田芽衣奈さんも「大人数でたくさんの曲に取り組めたことが楽しかった」と語りました。さらに、戸田敬士さんは「みんなで一つの音楽をつくることの大切さを感じた」と話し、辻煌雪さんは「このメンバーで演奏できる時間がとても大切だった」と振り返ります。それぞれの言葉から、仲間と過ごした時間の重みと、音楽を通して得た経験の深さが伝わってきました。
 指揮を務めた永松花菜さん(音楽総合コース4年)は「活動を続ける中で、難しい曲にも挑戦できるようになり、子どもたちの成長を強く感じた」と語り、卒業生で常任指揮者の山崎力愛さん(本学助手)も「音楽だけでなく、子どもたちにとっての居場所やつながりが生まれていることが大きな価値」と述べ、活動の意義を強調しました。

 演奏会終了後には、引き続き卒団式が行われました。皆勤賞の表彰に続き、今年度卒団する5名の中学3年生に対し、名古屋芸術大学ジュニアバンド団長の遠藤宏幸准教授より賞状が手渡されました。遠藤准教授は「高校でも楽器を続ける人も、残念ながらそうできない環境の人も、ぜひ長く音楽に関わってほしい」と語り、今後の活動への期待を寄せました。

 終始和やかな雰囲気の中で行われた卒団式は、これまでの活動を振り返るとともに、次のステージへと進む節目の時間となりました。音楽を通じて育まれたのは、技術だけでなく、仲間と音を重ねる喜びや、人と人とのつながりです。子どもたちのまっすぐな演奏と、それを支える学生たちの姿が重なり合い、会場には温かな一体感が広がりました。
 音楽を通じて人がつながり、成長していく、その確かな手応えを感じさせる成果発表会となりました。

インタビュー

卒団生

指導者