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本学教員が作曲を担当した公演が、「第14回(2014年度)佐治敬三賞」を受賞しました

本学音楽学部の教員が演目の作曲を担当した公演「ニンフェアール第10回公演 東洋と西洋の絃」が、公益財団法人サントリー芸術財団の「第14回(2014年度)佐治敬三賞」を受賞しました。

担当した教員は、音楽学部 音楽文化創造学科 サウンド・メディアコース教授の田中範康氏と、同コース非常勤講師の伊藤美由紀氏です。

 

(以下、公益財団法人サントリー芸術財団のサイトより)

公益財団法人サントリー芸術財団(代表理事・堤剛、鳥井信吾)は、わが国で実施された音楽を主体とする公演の中から、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ公演成果の水準の高いすぐれた公演に贈る「佐治敬三賞」の第14回(2014年度)受賞公演を「鈴木俊哉 リコーダー リサイタル《細川俊夫ポートレイト》」および「ニンフェアール第10回公演 東洋と西洋の絃」の2公演に決定しました。

 ==中略==

<贈賞理由>

 「ニンフェアール」は愛知県を拠点とする団体で、同県にゆかりのある作曲家・演奏家を国内外から招聘し、毎回趣向を凝らした企画を行ってきた。7月20日名古屋市の宗次ホールで開催された第10回公演 『東洋と西洋の絃』はギターと箏のみという異色の楽器編成による演奏会である。古典のほか武満徹、伊 福部昭作品などを織り交ぜながら、国内外の作曲家による良質な新作初演を提供する好企画であった。

 機器による音量増幅や電子変調を行わなかったにもかかわらず、音色の実験という意味で稔りある作品 が揃ったことは特筆に値する。とりわけエベルト・バスケス「浮世絵~庄野の驟雨」は、撥弦楽器特有の ノイズを逆手に取って表現となす着眼にすぐれ、伊藤美由紀「絃の独白」は二つの楽器のひずんだ音色を調合し、より複雑な音響を生み出した点が秀逸であった。

 古典から現代までを俯瞰する幅広い選曲だけに、演奏には確固とした技術と柔軟性が求められるが、現 代音楽演奏に定評のある佐藤紀雄(ギター)と、若手奏者木村麻耶(十三絃箏、二十絃箏、二十五絃箏) による演奏の水準は極めて高いものであった。惜しむらくは箏の演奏に西洋寄りかつ現代的な感性が強 く、和洋の変則的な楽器編成によってアンサンブルの意味を問いただすという意味では驚きがなかった点 である。だがその一方で奏者二人のコラボレーションは緊密であり、選曲センスと演奏レヴェルの両面で バランスがとれて、極めて充実した内容であった。同演奏会の成果は名古屋の音楽界にとどまらず、わが国 の音楽文化全体に一石を投じ得る。よって今年度の佐治敬三賞を贈呈する。同団体の今後益々の発展を期待したい。

 

(以下、伊藤美由紀氏よりコメント)

 公演を始めたきっかけは、海外での生活が長く帰国し、名古屋に1年に1回、国際的に通じる現代音楽公演を定着したいという想いからです。第1回公演から、名古屋芸術大学のサウンドメディアの学生、先生のサポートをしていただいています。特に企画内容として、高度な最新テクノロジーを使用したプログラム内容の際には、大学の機材をお借りして、先生や学生にPAや舞台などで授業として関わってもらったり、また録音や録画を長江先生や学生さんに関わってもらったりしながら、プロの作曲家や、演奏家のなかで学生さんにも色々とサポートをしてもらいながらすすめてきました。クラシック音楽でも現代音楽という専門的でなかなか名古屋方面で関わる事の少ない公演であるため、学生にも大きな影響を与えてきていると思います。また、このような公演の現場に関わってもらった学生達は、自分たちの制作の中でも、応用したり、色々と学ぶことがあると思います。

 また最近では、田中範康教授にも作曲家として関わっていただいています。名古屋から国際レベルの公演として、また、名古屋芸術大学の後援を毎回していただいている企画が、第14回佐 治敬三賞に選んでいただいたことは光栄であり、励みになっております。今後、この機会をますます教育の現場にもいかしていきたいと考えています。

 

 

<公演概要>

名称:ニンフェアール第10回公演 東洋と西洋の絃

日時:2014年7月20日(日)17:00 会場:宗次ホール

 

曲目:

武満 徹/「ギターのための12の歌」より(1977)

作者不詳/「乱」十三絃箏の為の

田中範康/「2つの存在」ギターと十三絃箏のための(2014)世界初演

エベルト・バスケス/「浮世絵~庄野の驟雨」 ギターと二十五絃箏の為の(2013)世界初演

水野みか子/「ベリーの館」ギターの為の(2014)世界初演

伊福部 昭/「物云舞」二十絃箏の為の(1979)

伊藤美由紀/「絃の独白」ギターと二十五絃箏の為の(2014)世界初演

ヘンデル(ラゴヤ編曲)/「シャコンヌ」ギターと二十五絃箏の為の

 

出演:佐藤紀雄(ギター)、木村麻耶(箏)

主催:ニンフェアール

共催:宗次ホール

後援:名古屋芸術大学音楽学部