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カーデザイナー内田盾男氏によるカーデザインコース新設記念講演会が行われました

カーデザイナー内田盾男氏 カーデザイナー内田盾男氏

2015年11月14日(土)、西キャンパスB棟大講義室で、イタリア・トリノ市で活躍する世界的なカーデザイナー内田盾男氏を招き、カーデザインコース新設記念講演会が開催されました。

講演会の冒頭では、内田氏と親交が深く、2016年4月に新設される本学デザイン学部カーデザインコースを担当する片岡祐司教授より、カーデザインコースの概要について説明がありました。その中で片岡教授は、自動車産業が集積する東海エリアには多くの自動車メーカーやサプライヤーの拠点があり、この地にある本学にカーデザイン専門コースが設置されることに、多くの自動車関連企業から期待の声が寄せられていることを伝えました。

続いて行われた講演では、イタリアデザインの特長や世界のカーデザイン最新トレンドについて内田氏が解説されました。内田氏によると、現在の自動車メーカーは、クルマの位置づけをファッションやインテリア、食文化を含めたライフスタイルの一つとして捉えていると言います。その例として、国際家具見本市の「ミラノサローネ」(現ミラノ・デザインウィーク)を取り上げ、多くの自動車メーカーがこぞって参加する状況を伝えました。内田氏のレポートシートでは、会場内の各自動車メーカーの展示ブースでは、ファッションや音楽、アートなどが溢れ、クルマとそのクルマに乗る人のライフシーンを一体で表現しているのが特長的でした。

講義で使われたクルマとライフスタイルの解説シート 講義で使われたクルマとライフスタイルの解説シート
同上 同上
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また、今年9月に開催された国際的な自動車ショー「フランクフルトモーターショー2015」を例にしたクルマの最新トレンド解説では、ランボルギーニやロールスロイスといったプレミアムブランドが大型プレミアムSUVに力を注ぐ反面、ポルシェなどスポーツタイプの大排気量車でさえプラグインハイブリットやEV(電気自動車)を採用し、環境面に配慮する傾向が顕著に表れているとしました。

さらに、エンジンの小型高性能化に伴う軽量化、ダウンサイジング、燃費向上により室内空間の拡張やコストを下げる、自動運転技術の研究・実装など最新テクノロジーを全面に打ち出すなど、各自動車メーカーはブランドイメージを高めることに積極的に取り組んでいます。デザイン面では、旧型車のエクステリア(外装)デザインをモチーフに、細部の仕様変更で新しさを表現するのが最近のブランド戦略の主流のようです。一方室内デザインは、70年代のクラシックな雰囲気を採用するメーカーも現れてきています。

他にも、このフランクフルトモーターショーでは、アイシンやデンソーといった日本の大手サプライヤーの参加が増加しており、欧州の生産車用にパーツを供給するなど、目には見えないところでプレゼンス(存在感)を積み重ねていると説明されました。

カーデザインコースの説明をする片岡祐司教授 カーデザインコースの説明をする片岡祐司教授

講義の中で内田氏は、イタリアデザインの特長は「カッコいい」が全ての基準だと述べ、それは、ヨーロッパでも地下資源が乏しいイタリアにとって、デザインは富を生む価値があるものとして昔から力を注いできた歴史があるからだとしました。同じく日本も地下資源が乏しい国として、人が最大の資源だとする内田氏は、聴講する学生に期待を込め、「いいカーデザイナーとして育って行ってください。」とエールを送りました。

最後に、会場からの質問に答え、内田氏はこの講演会を終えられました。