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広告表現論 (株)たきCI 統括部長 清水夏樹氏による特別講義が行われました

 2016年5月12日(木)、西キャンパスG棟207講義室で、広告表現論の特別講義が、(株)たきCI 取締役統括部長清水夏樹氏をお迎えして行われました。テーマは「企画・デザインの現場」というもので、広告制作会社の仕事内容や、広告が出来上がるまでの流れなどについて、清水氏がキャリアを通して体験されたり、学ばれたことなどが映像を用いて詳しく解説講義されました。

最初に自己紹介がありました。清水氏は44歳、本学の卒業生で2児の父親です。卒業後グラフィックデザイナーとして広告業界に入り、アートディレクターとしての経験を積まれて、クリエイティブディレクターとして現在に至っておられます。

デザイナーとなって最初の仕事として紹介されたのは、住宅展示場の新聞や折り込み広告等で、自分のデザインしたものが世の中に出ることの感動を今でも覚えているとのお話でした。このころに、DTPのオペレートに悩みながらその基礎を学んだそうです。

二十代の仕事として紹介されたのはマス媒体中心のポスターで、いくつかの百貨店のキャンペーンでした。それぞれの作品の制作意図や過程についての説明がありました。この時期は、作品の制作を通じていろいろな人との出会い、パートナーとの出会いが得られたとのことです。

三十代の仕事については、大型ファッション施設や航空会社のキャンペーンなどが紹介されました。いろいろな仕事を覚えたこの時期に学んだことは、レイアウトと絵作り(フォトディレクション)だったそうです。

この後は、<仕事を通じて学んだこと>5項目について、具体例を上げながら解説されました。

1つ目は『レイアウト』です。レイアウトとは見た目をきれいに構成することではなく、〝見る人に情報が伝わる速度をコントロールすること“だそうです。作品から離れて見ること、客観的に見ることが大切とのことです。

2つ目は『絵作り』です。航空会社の仕事に多く携わった関係でいつも空を見ていたということで、3枚の空の絵を例に挙げて「世界の都市の空を連想してみよう」と話を進められました。「正解はないのですが、同じ世代を生きる人は共通の感覚を持っています。なぜそう見えるのかを意識したり、他の人はどう思っているのか考えることが大切です。色の混ざり具合などを意識して、物やことを日ごろから見ていくと仕事に役立ちます。フィルムで写真を撮ったりイラストを描いたりするのもいいですよ」とのお話しでした。

3つ目は『アートディレクション技法』(得意技)です。伝えたい情報を表現に置き換えるため、いくつかの技法を作品事例をベースに紹介し、得意な技を見つけることが将来役に立つと解説されました。

得意技を持つことはとても大切で、「絵」と「コピー」のうち、「絵」だけで伝わる原稿、「コピー」だけで伝わる原稿がお好きだとのことでした。その他、「インパクト」や「演出」という技法についても解説がありました。

4つ目は『アナログの強さ』で、ショッピングモールの原稿を基に解説されました。「モノづくりの決め手は自分の感性を大切にすることで、アナログの強さは普遍的です」とのお話しがありました。

5つ目は『パートナーの力を生かすこと』です。広告制作会社の規模は様々で、20人以下の小規模な会社もたくさんあるとのこと。髪染めのポスターを、自分がプロデュースして女性デザイナー二人と組んで制作してそうです。チームでやる仕事を大切にしてほしい。また、出会いを大切にして、創造力に磨きをかけることが重要とのお話しでした。

この後は、「デザイナーに求められる役割の変化」についての話しがありました。

インターネットやスマホなどの普及と発達により、現在では、デザイナーに求められる役割がより多様化してきており、それらに対しても敏感になってほしいといくつかの作品を例に挙げて解説されました。

最後に、「これまで表現力を重視していた広告の手法は、ネットメディア中心の多様なしくみによるものに変化し、これは私たちの生活を豊かにしてくれました。でもね、デザイナーやアートディレクターは豊かで繊細な表現者であることを大切にしてください。それは普遍的な価値であるから」という言葉を学生たちに伝え、特別講義を終えられました。

特別講義をする(株)たきCI 取締役統括部長 清水夏樹氏 特別講義をする(株)たきCI 取締役統括部長 清水夏樹氏

 

広告の企画・デザインまでの流れ 広告の企画・デザインまでの流れ

 

最後の言葉 最後の言葉

 

特別講義会場の様子 特別講義会場の様子