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音楽学部公開講座  『作曲家 西村朗氏〜「自作を語る」』

 現代音楽の作曲家としてご活躍中の西村朗先生をお招きし、2016年10月6日(木)台風一過の秋晴れのもと、公開講座が行われました。西村朗先生は、以前はNHK-Eテレ「N響アワー」の司会者として、また最近では、NHK-FMの「現代の音楽」の解説を務める他、いずみシンフォニエッタ大阪の音楽監督、草津夏期国際フェスティバルの音楽監督、さらに国内外の作曲コンクールの審査委員をなさっています。作品は、独奏曲、合唱曲、オーケストラ曲までと幅広く、世界中で演奏されています。最近では、昨年の全日本吹奏楽コンクール課題曲を作曲しておられます。

 今回は、西村先生の作曲の手法である「ヘテロフォニー」について、単旋律であるモノフォニーが複雑化し、瞬間的にポリフォニーを生ずるようになったものというお話をして下さいましたが、ご本人も短時間で語ることのできる内容ではないとおっしゃる通り、作品を通して実感するのが大切ではないかと思いました。

 また、ご自身のCD を聴きながら、ボスポラス海峡やフランスのカーンでの体験を通して感じたことを率直に話して下さいました。特に「作曲とは、一から音楽を作り上げるのではなく、自分を通して宇宙の溢れる音を書き記すこと」という言葉は印象に残っています。

 当日は、本学の学生以外に、西村先生に委嘱作品をお願いした合唱団のメンバーや、県芸からも多数の方に来て頂き、盛況な講座となりました。複雑で難解に思える現代音楽は、私たちと同世代の人が生み出したものです。名芸大で、西村先生の創作活動の内面に触れるような貴重なお話を、作曲者本人を通して伺うことができたのは、貴重な時間でした。この講座が、現代音楽を少しでも身近に感じることのきっかけとなれば、有意義であったと思います。

音楽学部音楽文化創造学科教授 作曲コース 舟橋三十子

公開講座の開講に先立ち、講師の紹介を兼ねて挨拶をする舟橋三十子本学教授 公開講座の開講に先立ち、講師の紹介を兼ねて挨拶をする舟橋三十子本学教授
講演をする西村朗氏 講演をする西村朗氏
熱心に聴講する講座参加者の皆さん 熱心に聴講する講座参加者の皆さん