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ジャズ・ポップスコース公開講座 菊田俊介氏による「ブルースとファンク・ロック音楽の世界」を開催しました

2016年10月27日(木)、本学東キャンパス2号館、大アンサンブル室にて、ブルース・ギタリストの菊田俊介氏をお招きして、公開講座「ブルースとファンク・ロック音楽の世界」を開催しました。

 

この講座は、本学音楽学部音楽文化創造学科ジャズ・ポップスコースの主催によるもので、ロックのルーツであるブルースを中心に、ソウルミュージック、ポップスまでの演奏スタイルについて解説いただき、ジャズ・ポップスコースの学生とセッションを行い、実演、指導するというものです。

講座の開始に先立ち、ジャズ・ポップスコースの上田浩司教授から、講師である菊田俊介氏について紹介がありました。

バークリー音楽大学卒業後も米国に留まり、米国を拠点に音楽活動を開始。1991年にCDデビュー、92年にイタリア・ツアー、B.B.キングの前座を務め、94年に「FUNKY BLUESFrank Collier band featuring Shun Kikuta and Junior Wells、「TRIBUTE TO MAGIC SAM」でプロデュースとギターで参加、メジャーデビュー、95年に初のリーダー作をリリース、2000年にグラミー賞ノミネートシンガー、ココ・テイラーのバンド “ザ・ブルース・マシーン” のレギュラーメンバーに抜擢され、同バンドのギタリストを9年間務める。2003年米国のTV番組「An evening with B.B.King」のバンドリーダーに抜擢、B.B.キングと共演し、B.B.キングから「君は肌の色の薄いB.B.キングだ」との言葉を受けたことや、2008年に「Kennedy Center Honors」に出演し、クリント・イーストウッドから”Shogun of the blues(ブルースの将軍)”と評されたことなど、ユーモアを交えながら紹介されました。

紹介の後、ギターを手にした菊田氏が、弾きながら登場。講座開始から会場を大いに盛り上げました。自己紹介も早々に、上田浩司教授と2人でギターセッションが始まりました。息のあった演奏は、とてもギター2本だけとは思えないほどの厚みと迫力で、繰り出されるテクニックに会場は息を呑んだように聞き惚れました。2曲目は、ケニー・ドーハムの名曲「ブルー・ボッサ」。オリジナルのホーンをギターに置きかえ、ブルースアレンジの「ブルース・ボッサ」として演奏されました。

演奏を終えてからは、事前に学生から寄せられた質問に答えていくという形で講座は進められました。「人生で大切にしていることは?」という問いに対しては「B.B.キングとの出会い。黒人たちが演奏している世界に入っていったときに、ブルースが本当に好きなこと、ブルースへの尊敬の念を持っていたことで、一緒に仲間に加えてくれた。『愛情と理解』これは、すべての音楽に通じるものだと思う」と答えました。「演奏に対しての信条は?」という問いには「そのときのすべてを出し切ること。ココ・テイラーは、晩年、体調がすぐれず医者に活動を抑えるようにいわれることもあったが、その日のコンディションや会場、いろいろな条件や制約がある中で、その日できることのすべてをぶつけていました。思うようにできなかった日は、お客さんに申し訳ないと裏で泣いているのを見かけたこともあります。歌に対する気持ちの強さは、半端のないものでした。その時々ですべてを出し切ることで、悔いのない音楽人生を送ることができると思います」と、自身の経験をもとに答えてくれました。そのほか、歌うことによって、良いメロディーが身体に蓄積されギターの演奏が良くなったことや、プロモーターはどの国でも英語が通用すること、たとえアジアの国でも英語でコミュニケーションが取れ、世界へ出るなら英語が必須であることなど、学生にとって有意義なアドバイスをいただきました。

また、自分の音楽のルーツを持つことが、もっとも大事なことと話しました。「たとえスタジオミュージッシャンになりプロとして活動していたとしても、バックをやっているのでは人の音楽をやっていることになる。長く続けていると必ず壁にあたり、自分のやりたい音楽は何かと迷ってしまう。自分の帰る場所があり、理解してくれる仲間がいれば、必ず助けてくれる。自分の好きなこと意識して、そこを伸ばすことで、深いものを持つようになり個性となる。若い、学生時代から考えておくといい」とアドバイスしてくれました。

 

最後は、ジャズ・ポップスコースの学生とのセッションでブルーススタンダードの2曲、「The Sky Is Crying」(エルモア・ジェームス)、「Sweet Home Chicago」(ロバート・ジョンソン)を演奏しました。「Sweet Home Chicago」では菊田氏がボーカルも担当、ブルージーな喉を聞かせてくれました。セッションでは、学生たちとの演奏を本当に楽しんでいる様子が伝わってきました。演奏後は、学生一人ひとりを称え、ポイントになる技術や練習法を指導し、講座は終了となりました。終了後も、学生たちは菊田氏のもとに集まり、それぞれに質問したり、使用しているエフェクターなどを確認していました。

本学教授上田浩司から、菊田俊介氏を紹介して公開講座がスタート 本学教授上田浩司から、菊田俊介氏を紹介して公開講座がスタート
ワイヤレスギターを手に菊田氏が登場。演奏で盛り上げます ワイヤレスギターを手に菊田氏が登場。演奏で盛り上げます
本学上田浩司とのセッション。息の合った演奏で会場を魅了 本学上田浩司とのセッション。息の合った演奏で会場を魅了
熱の入った演奏。「そのときのすべてを出し切ること」という言葉そのまま 熱の入った演奏。「そのときのすべてを出し切ること」という言葉そのまま
学生から寄せられた質問に答える形で講座は進行 学生から寄せられた質問に答える形で講座は進行
リラックスした雰囲気の中、ブルースへの愛情、自分の音楽のルーツについてなど、重要なことが語られました リラックスした雰囲気の中、ブルースへの愛情、自分の音楽のルーツについてなど、重要なことが語られました
学生とのセッション、「The Sky Is Crying」 学生とのセッション、「The Sky Is Crying」
「Sweet Home Chicago」学生たちとのセッションを楽しんでいるよう 「Sweet Home Chicago」学生たちとのセッションを楽しんでいるよう
歌声も披露。歌うことによってフレーズが身体に蓄積され、演奏も良くなるとのこと 歌声も披露。歌うことによってフレーズが身体に蓄積され、演奏も良くなるとのこと
演奏後は、一人ひとりに練習法などをアドバイス 演奏後は、一人ひとりに練習法などをアドバイス
講座終了後も学生の質問に答えたり、エフェクターについて説明したり、終始、和やかな雰囲気でした 講座終了後も学生の質問に答えたり、エフェクターについて説明したり、終始、和やかな雰囲気でした