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特別客員教授野々田万照氏によるジャズポップスコース公開講座 が行われました

2016年12月1日(木)、本学東キャンパス2号館の大アンサンブル室で、特別客員教授野々田万照氏によるジャズポップスコース公開講座が行われました。

この公開講座は、マルチエンターテナー(サックス奏者、歌手、作・編曲家、マジシャン、MC、音楽・イベントプロデューサーetc.)である野々田万照氏のサックス演奏と歌やトークを織り交ぜた内容の特別講座で、本年度は、前期に引き続き2回目の講座となりました。

野々田万照氏は、1964年10月岐阜市生まれ。高校卒業と同時に上京、本多俊之氏に弟子入り。19才でプロデビュー。数々のサポートバンドを経て22才で『本多俊之ラジオクラブ』に参加。’94年、『高橋真梨子ヘンリーバンド』に加入。複数のアルバム、毎年の全国ツアーに参加。’95年、17人からなるラテンジャズビッグバンド『熱帯ジャズ楽団』に結成メンバーとして参加。現在までに、通算17枚のCDと2枚のDVDをリリースしています。海外ミュージシャンとの共演も多く、グレッグ・ウォーカー、イザベル・アンテナ等の来日コンサートにも参加。ボビー・コードウェル、アントゥール・サンドバル、カート・エリング等と共演しています。’05年、名古屋芸術大学音楽学部ジャズ・ポップスコースの非常勤講師として、’06年より同大契約教授として’11年まで在籍。現住所を岐阜に持ちながらもジャンルを超えて全国的に活躍中です。

出演は、野々田万照氏(Sax)のほか、今回もサポート役として、吉田大将氏(Bass)と荒川“B”琢哉氏(Perc.)が加わりました。吉田大将氏と荒川“B”琢哉氏は二人とも本学の卒業生で特に、荒川“B”琢哉氏にとって、野々田万照氏は師匠にあたる存在で、在学中に野々田氏に出会ったことがプロミュージシャンを志すきっかけになったとのことでした。

公開講座は、ソニー・ロリンズのアルバムから、「Tenor Madness」の演奏でスタートしました。ビートの効いた力強いサックスの音色に会場は一気に盛り上がりました。

最初に、Henry広瀬をリーダーに、高橋真梨子をサポートしながら、最近のステージでは数々のパフォーマンスを披露している『ヘンリーバンド』に関する話がありました。ヘンリーバンドに加わっている関係で、高橋真梨子氏のコンサートに永らく参加していることや、本日出演している荒川“B”琢哉氏も、ドラマーの代役で、「ヘンリーバンド」に出演したことがある、などが紹介されました。

そして、野々田万照氏から本日の予定と出演メンバーの紹介がありました。吉田大将氏と荒川“B”琢哉氏の二人がジャズポップスコースの卒業生として会場の学生たちや来場者に紹介されました。本日のテーマは、「人生と音楽」ということで、ご自身の経験を踏まえながら、サックス奏者としての心構えなどを話されました。

また、ニューヨークの街で最も有名なコンサート会場である「カーネギーホール」の話や、ニューヨークの地下鉄に乗った時の“恐怖の体験談”などがありました。

この後、2曲目が演奏されました。ジャズのスタンダードナンバーの一つの「Take the A Train」(A列車で行こう)でした。ジャズに詳しく無くてもほとんどの人が聴いたことのある名曲でした。

演奏後もニューヨークに滞在していた時の話で、凶器を持った犯人が警察官に射殺された事件に出くわしたことなどが話されました。

そして、3曲目はオルフェのサンバ「Samba De Orfeu」の演奏で、ルイス・ボンファ作曲の.軽快なリズムの曲でした。

この後は、ジャズ演奏家の特徴について、「総じて頭の回転が速い。また、人の話をよく聞く人が多い」などの話がありました。

そして、共演の吉田氏や荒川氏に話を振りながら、ベースの特色やビートの大切さ・使い方などを、また、パーカッションの楽しさや、難しさなどについて語り合いました。ジャズマンは、マイノリティーなので、お金を稼ぐのが大変です。コンサートをやっても、集客がせいぜい20~30人なので、会場費や、その他経費を差し引くと、いくらも残りません。ましてや、コンサートの打ち上げ会などをやっていたら、赤字になってしまします。

こうした状況を打開するには、ジャズがポピュラーにならねばなりません。そこで、子どもでも知っている曲をアレンジした曲作りをすれば、多くの人たちがジャズを聴いてくれるのではと常に考えているとのこと。また、自分自身がポピュラーになるにはどうすればよいかを考えて、歌を歌うという結論に至ったそうです。

そして、50歳の時にCDを出したとのことで、ヴォーカル曲の「お熱いのがお好きでしょ」を歌われました。前期の講座でも歌われたムード歌謡で、素晴らしい歌声が会場に響きました。

「私自身は、自分の活動を多くの人に知ってもらいたいので、間口を広げて様々なことをやっています。例えば、岐阜市柳ケ瀬商店連合会と共に「柳ケ瀬芸術文化村」を立ち上げ、村長として芸術文化を通した岐阜市の地域活性化に取り組んでいます。'15年より 「万照スパイス&カレー研究所」を設立。本格スパイスカレーを創作し主に岐阜市内で提供しています。
また夏には長良川で釣った鮎を漁協に卸す「川魚師」として活動しています。など、最終的にはジャズサックスを知って欲しいというのが目的です」とのお話しでした。

若いころ、『本多俊之ラジオクラブ』に所属していて大変な苦労をしたことにふれながら、「若いころの苦労は必ず後になって役に立ちます」というメッセーを学生に送り、講座を終えました。

最後は、伊丹十三氏が監督して大ヒットした国税局査察部に勤務する女査察官を主人公にした映画『マルサの女』の主題曲を演奏して、終演となりました。

演奏の様子(Tenor Madness) 演奏の様子(Tenor Madness)
演奏の様子(Take the A Train) 演奏の様子(Take the A Train)
演奏の様子(Samba de Olfeu) 演奏の様子(Samba de Olfeu)
「お熱いのがお好きでしょ」を熱唱する野々田氏 「お熱いのがお好きでしょ」を熱唱する野々田氏
演奏の様子(マルサの女) 演奏の様子(マルサの女)