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音楽学部公開講座 小鍛治邦隆氏 「対位法とフーガ」について

 

解説講義をする小鍛冶邦隆氏 解説講義をする小鍛冶邦隆氏

多くの視聴者参加されました

 東京藝術大学音楽学部作曲科教授の小鍛治邦隆先生の「対位法とフーガ」の公開講座が2014年7月3日(木)15:00より実施されました。

 地味な音楽理論の話ですから、聴衆も50〜60名程度と考えて、2号館の中アンサンブル室を用意しました。ところが、雨模様のなか、予想以上200名近くの聴衆の方が聴きに来て下さり、教室に入りきらず、窮境3号館のホールに移動し実施することになりました。プリントも慌てて増刷、15分遅れての開始になりました。

 テキストはパリ音楽院院長の作曲家ケルビーニの名著「対位法とフーガ講座」を使用しました。この本は、作曲家シューマンやショパン、またドビュッシーやラヴェルも学生時代に使用したと言われている名著で、この度、小鍛治先生の新訳で出版されました。

 西洋音楽の理論の基礎は、和声学と対位法です。今回の公開講座では、まず対位法とは何かとの説明から始まり、2声〜4声の対位法から華麗対位法までの解説がありました。その後、よく知られたバッハのクラヴィーア曲《インヴェンション》、《シンフォニア》に言及し、主題の提示、5度上(4度下)の応答など、基本的なフーガの手法についてピアノを弾きながら、楽譜に基づいてのアナリーゼが行われました。主題の反行、拡大、縮小等の作曲技法、ポリフォニックな曲に見られる嬉遊部、ストレッタ等の説明などは、普段の授業ではなかなか触れることのない知識です。専門家を目指す学生にとっては、有意義な講座であったと思います。

 小鍛治先生は、20世紀後半のフランスの代表的作曲家であるオリヴィエ・メシアン晩年の弟子です。機会がありましたら、メシアンの音楽技法、作風、ひととなりを聴きたいと思いました。

音楽学部作曲コース教授 舟橋三十子