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テキスタイルデザインコース特別客員教授 宮浦晋哉氏による特別講義「尾州産地産学連携プロジェクト」が行われました

2018717日(火)

特別客員教授の宮浦晋哉氏が来校され、

本学、西キャンパス X テキスタイル工房にて、
「尾州産学連携プロジェクト」の学生プレゼンテーションが行われました。


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今年で3年目となる「尾州産学連携プロジェクト」は、

テキスタイルデザインコースの3年生が受講するデザイン実技の講座で、
学生は工場見学をして地元尾州毛織物産業について理解を深めた上で、

自分のデザインを何度も手織りすることでブラッシュアップし、

最終案を尾州の工場で製織、

東京青山での受注展示会に出品することで、

学生の資質の向上と、尾州産地の魅力を地域外にも広く発信することを目的としています。

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講義を行う、宮浦晋哉氏は、本学の客員教授を務めており、

国内繊維産地の取材を通して、

執筆、編集、出版、イベントの企画運営、商品開発、
プロモーション、ディレクションなどに携わり、

2012年、日本のものづくりの創出と発展を目指す
キュレーション事業「Secori Gallery」を創業。

2013年に各産地の魅力を集めたコミュニティスペース兼ショールーム「セコリ荘」の開設し、
ウェブメディア「セコリ百景」をリリース。

2017年からは「Secori Gallery」から株式会社糸編に改組し、
産地の学校を開校。

国内の繊維産地を回りながら、
キュレーターとしてさまざまな事業やプロジェクトに携わり、

ファッションメーカーやデザイナーと産地を結び、

国内繊維産業に新しい価値をもたらす活動を続けています。

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司会進行はテキスタイルデザインコースの扇千花教授が行い、

学生のデザイン発表に先立ち「尾州産学連携プロジェクト」の説明と、
宮浦氏の紹介がありました。

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講義の前半は、宮浦氏が今日に到るまでの活動を語り、

後半は、学生が挑戦する生地のデザイン案を発表しました。

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宮浦氏が、大学卒業後にイギリスに留学し、

メディア、広告、ブランディングなどについて学ぶ中で、

日本の生地が、海外のハイブランドのデザイナーから高く評価されていることを知ります。

そんな折、日本のファッションブランドに大きな影響を与えてきた

繊維メーカー「みやしん(株)」が廃業するというニュースを聞き、
世界的に評価されている生地メーカーが、なぜ廃業するのか?
と不思議に思い、その現状を知るために帰国し、
年間200箇所の繊維工場の取材を行いました。

その取材を通して、日本各地の繊維産地の窮状を知ります。

同時に、現在のテキスタイルデザイン業界の多くが、
経済に振り回され、「売れているものが正しい」とトレンドを追いかけているうちに、
新しいデザインが生まれづらくなってっしまっている現状を語り、
「学生の突拍子のないアイデアが、世の中にないテキスタイルを作る可能性がある。」と
今回のプロジェクトへの期待を語りました。

そして、「日本のテキスタイル産地は世界的に評価されているものの、
業界の高齢化が進んでおり、産地の方々は、あなた達の様にデザインを
学んだ若者が入ってくれることを心待ちにしている。」と語りました。

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後半は、学生たちが、一人ひとりがアイデアの説明から始まり、

色や質感など、デザインのポイントとなる部分について発表しました。

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扇先生と後期の授業を担当する松本先生が学生の発表を受け、
実際に生地の使い方を想定した上で、

アイデア面、素材面、コスト面からデザインの可能性を探ります。

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また、織物企画の(有)カナーレ足立聖氏が、

工場の織機で織った場合に不都合はないか、

織組織を変えることでより目的に適うものができるのではないかといった、

技術的な面を確認しました。

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熱心なアドバイスにより、学生たちの作品とコンセプトは、
ブラッシュアップされていき、2時間以上に及んだ学生の発表の後、

学生それぞれの作品の方向性が決まり、

3月に参加する展示会に向けて、

サンプル織りの準備が進められることとなりました。

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今後、学生のデザイン案は、
指摘を受けた部分をさらに改良し生産を行います。

できあがった生地は展示会で披露する予定ですので、

どうぞお楽しみに!