2012.10.10 木材の調達

椅子の材料調達のため材木店に向かう途中、木材の山を見つけた。
それはよく見ると銭湯の薪で、「末広温泉」という歴史ある銭湯のものだった。
ご主人に事情を話したところ、その薪をいただけることに。



少し離れた場所で見つけた「中央建具製作所」からも、
寸法ミスで使えない木材や端材を譲っていただけることになった。
後日、2つの場所から木材運搬をおこなう日には、
学内清掃のおじさんからは快く軽トラを、
管財課の方には自家用車を出していただき、学内の協力者の存在を感じた。
また、数回に分けておこなった運搬では、きたなごの関係者の方々に手伝ってもらう場面も。
主に提供していただいたのは合板と薪。
合板は後に椅子の座面になる部分だ。
薪は大学に持ち帰ってから、皆で裸足になって洗った。
大量の水で洗った後の乾いた薪はきれいな「木材」に。
これらは後に、会場のアプローチとなるテーブルトップの台に変身する。

末広温泉
1960年開業。
「銭湯に通う=貧乏」という感覚を、
「大きな湯船にお金を払ってつかる=贅沢」という意識に変えることが今のご主人の夢。

中央建具製作所
1945年創業。資材が置いてある建物も創業時に作られたもの。

西春駅近くの材金さんから伊藤材木店に移動してる途中で、
様々な木が積まれている工場のような場所を見かけた。
それが、末広温泉のボイラー室のある店の裏手だったのだが、
まるで物語で出てきそうな雰囲気と積まれている木材に心惹かれながら、
恐る恐る電話で木材のことをうかがってみると、営業日に会って話を聞いて頂けることになった。
その近くにも中央建具作業所という木材を扱っている工場があり、
話を聞いてみると家になり損ねた木材や寸法ミスで残ったドアなどを頂けることになった。
日を改めて末広温泉のおじさんに初めてあった時は、
急に電話しお店の薪を使いたいと言って失礼じゃないかと緊張しながらプロジェクトの話をすると、
とても関心をもってもらい、薪として使っている木材を頂けることになった。
その木材が今まで家の一部として使われていた木材ということを聞き、
このプロジェクトと何か縁があるのではと感じた。
後日管財課の方や清掃員のおじさんの手を借りて木材を運搬することが出来た。
その日は雨が降っていたのに、汚れてしまうのも気に留めず
自分の仕事がある中で木材の積み降ろしまで手伝ってくれた方々の人のよさに驚くばかりであった。
学校に戻り頂いた木材をタワシをつかって1つ1つ洗っていく。
冷たい水に濡れることもそれほど苦ではないのは、
自分たちで一から作る楽しさをと協力してくれる人達の温かさを感じたからだと思う。



(インダストリアルデザインコース2年/筒井千尋)

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