2012.10.24 晩餐会の食器たち

料理の試作と並行して、本番で使われる食器についても様々な提案があった。
会場設計を含めた全体のイメージが固まっていくにつれて、
私たちの晩餐会にふさわしい食器が必要だと感じるようになる。
メンバー同士での話し合いで中心となったのはコップ・箸・大皿。
コップは、隣の岩倉市にある「石塚硝子株式会社」という大きな工場で
破棄予定だったものを提供していただけることになり、いっきに約100個を入手。



なぜ破棄されるかわからないほど立派なガラスのコップには、晩餐会当日、後藤茶舗のお茶が注がれる。
箸の問題点は、私たちの晩餐会だけのランチョンマットや料理を想像したとき、その雰囲気に合う箸がないという点だった。
そこで、活かし方を持て余していたヒノキ材をカットし箸を作ることに。
1本1本丁寧に削り、仕上げには渋谷豆腐店の揚げ出し豆腐に使用した後の油を使用。
メインディッシュの野菜ずしをのせるための大皿は、
全ての地域の食材で作られた料理を引き立てる特別な皿が必要だという意見が。
食器は基本的に既にあるものを使うことにしていたが、
学校にある大皿では私たちのメインディッシュにはふさわしくない。
「あるもの」を簡単に「ありあわせ」とはしたくない。
そこで急遽、学内の工房での大皿制作を決行。
ところどころに金をあしらった、少し高級感のある皿が出来上がった。

晩餐会の料理をのせるお皿は、キッチン工房にあるものを使うことにしていましたが、
当日に近づくにつれ、キッチン工房のお皿は私たちの晩餐会にはふさわしくないと思い始めました。
お皿は「あるもの」だったけれど、料理の完成度が上がるにつれ、
ふさわしいお皿が「ないもの」であることに気がつきました。
晩餐会に必要なお皿を買う、借りるという方法もあったかもしれませんが、
メインでもある料理を飾るお皿は作る意味があると思い、制作することに決めました。
晩餐会が終わった後のことも考え、
すべてのお皿を作るのではなくメインディッシュのお皿のみにしぼりました。
お皿を制作することが決まったのは、晩餐会間近であり、
メンバーからは“本当に間に合うか”という声もありましたが、
絶対にお皿が必要だという自分の思いをできる限り伝えたところ、
責任を持ってお皿を完成させることを条件に作成の賛成を得ることができました。
制作時期的にもほかのメンバーで手の空いている人はいなかったので、
晩餐会メンバー以外の友人に手伝いを頼み、
セラミック工房指導員の木曽さんと計画をたて、完成の目処をたてました。
デザインは、料理が引き立つシンプルな形かつお皿を置く・持つことを考えふち周りが斜めになっている形、
また釉薬は特別なイメージを出すための金をあしらったものになりました。
急ぎで作ってしまった分、割れてしまったりとハプニングが起きてしまいましたが、
無事形になりました。たくさんの方に助けていただき本当に感謝です。



(インダストリアルデザインコース3年/中岡友理恵)

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