2012.10.26 イノフィ

ある日、井上さんの畑を訪れると、井上さんは作業中。
試作品のイチジクジャムをお裾分けしたところ、新たなジャム材料を紹介していただいた。
名芸のすぐそばにある幼稚園の裏に大量に落ちていた木の実である。
井上さんによると、その木の実は「フィ」がつく名前だそうで、
正式名称が分からない私たちは「井上さん」が教えてくれた「フィ」ということで勝手に「イノフィ」と命名。
その名前がメンバー内に浸透し始めた頃、正式名称が「フェイジョア」だと判明した。



イチジク農家の方から売るには熟れすぎているから、とイチジクを格安で譲っていただける事になった。
イチジクジャムにして、プロジェクトでお世話になっている方々に持っていく事に。
畑でお世話になっている井上さんにお渡しすると、
「幼稚園の裏で果物の木を植えている。落ちている実が食べごろで、
それもジャムにするといいと思うから、持っていっていいよ。」
とお返しに謎の木の実をいただけることになった。
「何の果物なんですか?」と訪ねると井上さんは
「オーストラリアの…隣の…フィ…フィ……わからん」となんともふわっとした答えをくれた。
とりあえず井上さんがくれたフィなんとか、ということでイノフィと勝手に呼ぶ。
教えてもらった場所へいくと地面に見た事ない実が大量の落ちていた。
5cmほどの緑色の硬い実は鼻を近づけても匂いはさほどしない。
…食べてみようか。と一緒にいたメンバーと一粒割っておそるおそる食べてみた。
アロエの様な柔らかい部分と、梨の芯のような固い部分に分かれている。
味もマスカットのように甘酸っぱいけれど生のままだと少し渋さを感じた。
生でも思ったより食べられる。でも調理した方がよさそうだ。
自転車のカゴに収まりきらないほどのイノフィを学校に持ち帰ったはいいが、
得体の知れないこいつは一体どう調理すればよいのだろう。
パソコンで
「フィ、オーストラリアの隣(ニュージーランド) 緑 木の実 」と検索するとイノフィっぽい画像が出てきた。
そこで本名「フェイジョア」だということが判明するも、
イノフィに愛着がわいてしまい、なかなか正しい名前で呼べなかった。
名前とともに調理方法もわかった翌日、大きな鍋3つに分け、それぞれ糖度を変えてイノフィをジャムにした。



キッチン工房は甘い、いい匂いでいっぱいに。
井上さんの言った通りイノフィはジャムにするととても美味しくなった。



(インダストリアルデザインコース2年/滝野 由紀子)

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