名古屋芸術大学

川村 大介

学校法人名古屋自由学院 理事長

創立60周年を迎えて

 平成26年12月4日木曜日夜、雨が上がったものの寒い中、日本特殊陶業市民会館フォレストホール(名古屋市民会館大ホール)において、名古屋自由学院創立60周年記念事業が行われました。この事業は、名古屋芸術大学オーケストラによる第32回定期演奏会「第九」の演奏に加えて、総合芸術大学の強みである美術デザイン系の作品を展示し、同時に滝子とクリエの幼稚園児も協力して「フロッタージュ(こすりだし)」と「コラージュ(貼り付け)」の作品を足元に展示し、学院全体が参加して楽しんでいただけるような企画でした。当日は実に多くの方々がお越しになり、迫力ある第九の合唱や作品をお楽しみいただけたと存じます。

 今回の企画は、芸大に勤務する卒業生の職員が中心となり、卒業生のソリストと連絡を取り、卒業生や在学生などで編成された合唱団、オーケストラとの練習やスケジュールの調整を行い、美術学部やデザイン学部の作品の選考・調整、美術学部学生と滝子幼稚園やクリエ幼稚園の園児たちとの制作の準備を行うというものでした。「ALL名芸」の合言葉のもと、名古屋芸大グループの関係者だけではなく、多くの方に参加していただき開催することができました。この場をお借りしまして感謝申し上げます。

 現在の混沌として先の見えない不透明な時代に、名古屋自由学院は、将来を担う子どもたちのため、芸術を愛し芸術の深奥を極めようとする若者のため、若者たちが持っている「感性」「創造力」といった無限の力をもって、未来ある子どもたちに最善の教育環境を提供し、人々に感動を与え、様々な社会問題の解決に真摯に向き合う人材を養成する教育機関を目指しております。

 時代は変わりましても、この理念は60年前の昭和29(1954)年に創設者「水野とし子」先生がおっしゃられた建学の精神でございます「至誠奉仕」から脈々と本学院に受け継がれてきたものでございます。

 学院創立60周年は、人間で申し上げますと「還暦」を迎えるわけでございますが、社会が不透明な中で、教育機関として在るべき姿について、建学の精神に立ち返り、自ら考え、更に永続的な教育機関として発展させていく所存でございます。

 引き続き、本学院に対しまして、皆様からのご指導とご鞭撻の程お願いいたしまして、ご挨拶とさせていただきます。

「とし子」=「

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