清水理紗子

アートクリエイターコース(陶芸)卒業

2017年 第12回グランプリ

高校時代はなかなか陶芸に触れる機会も少ないよね。陶芸を始めたのはいつ頃から?

高校時代は油絵をやっていて、ほとんど立体はやったことがありませんでした。油絵を描いていて、全全できないと気が付いて、それでも美術をやりたくて日本画もやってみました。でも、日本画も合わないなと。アートクリエイターコースに入り、そこでいろいろなことをやってみて陶芸にたどり着きました。きっかけは吉川正道先生の作品を見て、かっこいいなあと思ってですね。じつは、アートクリエイターコースを受験したとき、自分の作品を見てもらったんですが、そのときは伊勢型紙をもっていきました。母親の実家が伊勢型紙と関係があり、高校時代、油絵と並行してやっていたんです。陶芸も伊勢型紙もちまちました作業なんですが、そういうのが好きなんですよ(笑)。

作品は、卒業制作展でもブライトン大学賞を受賞したよね。制作に苦労することもある?

そんなに苦労することはないですね。私の作品は、男性的だっていわれるんですけど、自分でかっこいいって思い込んで作ってるんです。作り始めのときは、まだ作品が見えてこないのでつらいんですが、20cmくらい立ち上げてくると、そこからはなんてかっこいいんだろうと(笑)。

立体を作る前に、いろんな方向から絵を描いてイメージを固めてから作るんじゃないの!?

描きますけど、私は正面から描くだけで、そこからもう作っていきます。裏は、自分の想像なので作りながらですね。土は収縮して形が変わっていってしまうところもあるので、土のわがままを聞きながらですね。ペットを飼ってるような感じなんですよ。ヘンリー・ムーアだとか海外の作品を見てかっこいいなあ、そうした作品に近づきたいと思いシンプルな形の作品を作っていたんですが、何となく自分の限界が見え、それならば腹が立つほど滅茶苦茶な作品を作ってみようと、今の作品になっていきました。

卒業して2年目。今後はどうしていくつもり?

今年の4月まで大学で研究生をやらせていただいていました。働きながら作品作りをやっていましたが、制作と展示に追われ、夏からは制作を中心に活動してきました。来年4月から、新しい会社に勤めることが決まったのですが、ありがたいことに制作しながら働ける環境を手に入れることができそうです。自動車関係で、全然陶芸とは関係のない会社なんですけど、テスト窯を貸していただけるし、金属でも何か作ってみない? といわれてます。やったことないですが(笑)。