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日本画コース
安藤祐実
手にした白百合や折り鶴、数珠などが死を連想させる作品。モチーフはやはり野辺送りの行列なのだそう。昨年、近親者を亡くし、その時の経験を描いたといいます。コンセプトは、亡くなった人は何処へ行くのか、また、残された人たちも何処へ向かうのか。
作者の安藤祐実さんは、生と死をテーマにする作品をこれまでにも描いてきたそうで、その集大成ともいえる作品。描かれている人々は死者と関連のあった人々であり、自分自身の投影でもあるといいます。おぼろげな行き先とそれぞれの濃淡が関係性を表しているようにも見え、将来が見渡せない現代の社会とつながっているようにも感じます。
技法的には、梱包材を使ったスタンピングが取り入れられていて、絵に深みを与えると同時に現代的な感覚が取り入れられているように感じます。「ひとつの作品にたくさんの賞をいただき、大きな自信になりました」とコメントをいただきました。