名古屋芸術大学

山田敏裕 教授

音楽学部長

選抜方法、入学後のイメージについて

 エンターテインメントディレクションコースと、従来から本学で行われているサウンドメディアコース、アートマネージメントコースとでは、一部重なる部分があります。それについて説明致します。
 まず、アートマネジメントとはどういうことを勉強するところかと言えば、文化庁が国の方針として推し進めている文化芸術振興の観点から音楽文化制作というものを学んでいくコースです。具体的には、地域の音楽文化の発展・提供のために、こちら側からその地域に行ってコンサートを企画・制作・運営し、音楽と社会を結びつける、音楽ビジネスおよびステージマネジメントを学ぶコースになっています。サウンドメディアコースでは様々な音や音楽を素材とした作品を制作、表現するために音楽に係る知識を学んでいただくことになります。音楽制作、作曲や編曲、それから録音、音響、アートについて、総合的に学んでいくというコースになっております。
 また、音楽学部には、音楽総合コースというコースがあります。これは今まで、設置しておりました既存のコース、先ほど説明しましたアートマネージメントコース、サウンドメディアコース、さらに演奏系の弦管打、声楽、ピアノ、ジャズ・ポップス、作曲、音楽教育……、諸々のコースが設定されていますが、音楽総合コースではこれらの中からカリキュラムを自分で組み立てて勉強できるというコースであります。その音楽総合コースと、今回新設されるエンターテインメントディレクションコースでは、カリキュラムを切り分け区別しております。エンターテインメントディレクションコースは、他のコースとは区別し特化してやっていくこととなっています。

学費、カリキュラムについて

 学費についても、これまでの既存コースの学費に比べてかなり低い学費を提示しております。
 エンターテインメントディレクションコースでは、セッション&アンサンブルという授業科目がありまして、ここで実技・音楽表現、楽器の勉強をすることができますが、さらに専門的な勉強をしてみたいと思われる方もいらっしゃると思います。実技系の部分については有料オプションとはなりますが、選択することができるようにしてあります。

学納金
1年次2年次
入学金200,000円
授業料700,000円700,000円
教育充実費400,000円400,000円
実習費100,000円100,000円
合計 1,400,000円 1,2400,000円
※実技レッスンはオプションとなります。
※在学中に他の学科・コースへの移籍はできません。
※その他の納付金(2014年度 参考)
  • 学生教育研究災害傷害保険料 3,300円(入学時のみ)
  • 学生教育研究賠償責任保険料 1,360円(入学時のみ)
  • 後援会費 16,000円(2年次以降 10,000円/年間)
  • 同窓会費 29,000円(入学時のみ)

芸術大学としての意義

 森泉からの説明にあったとおり、いろいろな就職先が想定できますが、それだけですと従来からのコースや専門学校に似ている部分もあります。本学で、このコースを学ぶ意味という部分で、特徴をご説明したいと思います。まずは、音楽の芸術大学でこれを設置するということです。音楽が分かる人を育てる、楽譜が読める、音がわかる、そういう人材を育成していきたいと考えています。楽譜が読めるということは、音楽系の仕事に就く場合に非常に有利に働きます。照明や音響の技術を身につけている、それだけでは現在の就職状況を考えたときに、いささか不十分かと思われます。実際に楽譜が読めて、そのタイミングでいろいろな展開ができるという能力を身につけていただきたいと思っております。
 それから、これからこの分野に求められていくものの一つに、外国語という部分もございます。
(森泉教授)東京の劇場で、「ミス・サイゴン」というミュージカルが上演されていますが、そこで働く外国人スタッフの数に驚きました。照明、衣装、舞台装置、演出等々がすべてイギリス人のスタッフであり、舞台稽古は基本的に英語で進行していました。これまでの音楽が理解できない、英語が理解できないというスタッフが、これまでどおりのままで仕事を続けるのが厳しい状況になっています。この現実を見ますと、エンターテインメントディレクションコースをでた学生たちには、英語で仕事ができるようにしていただきたいと思います。また、今、舞台はすべて音楽で動いています。劇場のあちこちに指揮者の姿が見えるモニターが置いてあり、楽屋にもモニターが設置され指揮者の姿が見えるようになっています。音楽に合わせて舞台が動いたり人が動くため、音楽や譜面を理解することが非常に重要です。音楽と英語、この二つをしっかりと学ぶことができるようカリキュラムを設定しております。 (山田学部長)説明にございましたが、舞台に係る英語というのはイギリス英語であります。通常の英語の授業に加え、エンターテインメントディレクションコースのために舞台の専門用語を含む英語の授業を設定しております。

▲ページの先頭へ