NUA-Student

46号(2019年1月発行)掲載

髙田友理
たかだ ゆり

音楽学部 音楽文化創造学科
エンターテインメントディレクションコース4年

みんなで作ってきたっていう感じがありますね

名古屋芸大には、エンターテインメントディレクションの学生がプロデュースするダンス&ボーカルグループ「iVY」というグループがあります。高田さんは、そのプロデューサー。どうやってプロデューサーになったの?

もともとは、エンタメコースの授業です。「ステージデザイン」という講義があって、照明をプランニングしてコンサートや舞台を制作するのですが、その一環でアイドルグループを作ろうというのがありまして、それが始まりです。どういうグループにしていくかとか、売り方はどうするかとか、曲はどうするかだとか、全部、自分たちで決めている、そのグループのリーダーをやっている感じです。

リーダーって、それがプロデューサーじゃない!

はい!(照れ笑い)

メンバーは? もともとグループがあったの?

メンバーはオーディションなんです。自分たちの趣味みたいなところもあるんですけど、作るからには目新しいものを作りたいと考えました。キャピキャピ系ではなく、カッコイイ感じの路線のほうが今後売れるんじゃないかとか、名芸だからできることもあると思うし、ミュージカルコースやダンスサークルも頑張って練習してるし、そういう特色のある子たちを集めて、なんて言うか、カッコイイ感じの名芸ならではのグループですね。

やってみてどう、大変?

曲の構成を考えるのが大変でした、セットリストですね。メンバーが得意なジャンルはバラバラだし、こちらもこういう路線で売りたいっていう統一を取るのも大変だし。みんなの意見を合わせてグループが一番きれいに見える曲を選んでいます。また、そのセットリストもどうしたらお客さんの気持ちがうまく盛り上がっていけるかとか、技術的な問題で衣装のチェンジをうまくやるにはどういう曲順にしたらいいかとか。初めてのことだったので大変でした。

すごい、すごい! 本当にプロデューサーだし、すごいプロジェクトだね。ちゃんと単位になるの?

授業の一環ですから単位にはなるんですけど、4単位にしかならない(笑)

スタッフは何人? ちゃんと言うこと聞いてくれる?

全部で20人くらいですね。みんながこういう感じはどうって提示してくれて、最終決定をするという感じなので、そんなに大変じゃないですよ。

もともとディレクションとか、そういうことがやりたかったの?

もともとは音響エンジニアになりたくて、そういう方面の大学を調べていました。最初はサウンドメディアコースに入ろうと思っていたんですよ。そう思って高2の冬まで来てたんですけど、エンターテインメントコースというのができるというので調べてみたらガッツリ自分がやりたいことを教えてくれるコースだったので、これだと。

1期生だったんだ。音響で選んだ?

ずっとプレーヤー側で、小さいころからピアノをやったり吹奏楽部に入っていたりとかしていました。でも、演奏で生きていくのにはちょっと無理かなと思っていました。音楽にかかわれる仕事に就きたくて、音楽の先生なのかなと漠然と考えていたんですが、高校の担任の先生に耳がいいから音響さんになればと言われたことがあったんです。

で、音響から、プロデューサー?

高校のときから音楽理論などを勉強してきたのですが、大学で周りにそういうことのできる人がいなかったんです。それで森泉先生が音楽スタッフをやってみないかと声をかけてくださって、音楽監督の下についてやって来ました。1年生のころからなんですが、そうしているうちに、バンドさんのお手伝いとか、楽譜の手直しとか、そういう仕事が面白いなと思うように変わっていきました。学外の事業にも参加して、高山市と提携しているミュージカルやトリエンナーレとか、音楽スタッフとして音楽監督の下につきました。音楽監督とキャストの間に入ってその連携を手伝ったり、楽譜を管理したりしました。

大学の授業はどう。面白い? アイドルプロデュースだから、聞かなくても面白いけど

面白いですよ! 1期生ですから、手探りなところもあってはじめの頃は、授業もたぶん手探りでやってたんだと思います。ひたすら音楽を聴くだけの授業とか、意図がはっきりしないものもありました。第1期で、先生たちもどんな講義がいいかわからないから、意見があったら教えてと言われていました。ですから、みんなで要望点を書き出して先生に提出するということもやっていました。そういうこともあって、エンタメコースはみんなで作ってきたっていう感じがありますね。

不満を直訴なんだ! 面白いね、エンタメコース

名芸のいいところは、自分のやりたいことについての主張がしやすいことですね。こういう仕事がやりたい、こういう現場に入りたいと言うと、その現場を紹介してもらえることがあります。卒業生にもそういう仕事に就いた方がいらっしゃるので、そのつてで経験を積ませてもらったりできますね。エンタメコースだと実習してなんぼ、というところもあるのでその辺は自分でやっていかないといけないですが、お仕事は自分から貰いにいかないといけないものですから、そう思ってやっています。

将来は?

レコード会社とか、芸能事務所のスタッフとか、そういう方面を考えています。エンタメコースは音響・照明、全体的にやっているのでそういう技術職の会社は、名古屋にもいろいろあるんですけど、私は音楽プロデューサーを目指していて、自分の手でアーティストを育てることができればいいなと思ってるんです。そうするとやはり名古屋より東京で仕事をするようにしたいなと思っています。

きっとどこか、縁があるよ! がんばれ!

ありがとうございます。

ダンス&ボーカルグループ「iVY」

【スタッフとして参加した舞台】
飛騨・童話会議 第10回飛騨センターオリジナルミュージカル公演”星の王子さまによろしく”

【スタッフとして参加した舞台】
ショービジネスに乾杯!2016Wind and Musical

【スタッフとして参加した舞台】
こまぶんフェスタ”ザ・ベストテンコンサート”

舞台、音響、照明、衣装など、舞台制作を幅広く学ぶ。基礎を座学で学びながら、ホールでの実技演習を日々重ねている。