オゾン水の新たな可能性を探る「オゾン水発生装置デザインプロジェクト」最終プレゼンテーション

 2026年5月27日、西キャンパスにて「オゾン水発生装置デザインプロジェクト」の最終プレゼンテーションを開催しました。本プロジェクトは、株式会社 成田製作所との産学連携プロジェクトとして実施されたもので、インダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコースの4年生14名が参加。学生たちは約2か月にわたり、オゾン水を活用した新たな製品や生活提案に取り組みました。
 プロジェクトでは、「新たな生活習慣や衛生環境を考える、オゾン水発生装置のデザイン提案」をテーマに、市場調査やユーザー分析、コンセプト立案、モデル制作までを実践。4月のキックオフから、デザイン調査、アイデア展開、プレゼンパネル制作などを経て、この日の最終審査を迎えました。
 当日は、株式会社 成田製作所から成田秀一社長をはじめ3名を審査員として迎え、学生たちはプレゼン資料とモックアップを用いながら、5分程度のプレゼンテーションを行いました。

 オゾン水は、除菌や消臭など幅広い用途が期待される技術です。しかし今回の課題では、単に機能を示すだけでなく、「どのような場面で、誰が、どんな気持ちで使うのか」という使用状況まで含めてデザインすることが求められました。学生たちは、それぞれ生活の中の場面を想定し、オゾン水を使うストーリーを構築。そのうえで、用途や使用感に合った形状や体験を提案しました。
 プレゼンテーションでは、ペット向け、アウトドア向け、子育てや福祉向けなど、多彩な提案が登場。犬の散歩時に使用する口腔ケア機能付きボトル、アウトドア用のポータブル生成器、発達障がい児向け口腔ケアデバイス、子ども向けスキンケア装置など、それぞれ異なる生活シーンを想定した提案が行われました。
 中でも、バズーカ砲型のオゾン水生成器は、“菌を倒す”というゲーム感覚を取り入れたアイデアとして大きな注目を集めました。掃除を「義務」ではなく「楽しい体験」に変えるという視点に、会場からも多くの反応が寄せられました。

 審査では、単なる製品デザインとしてだけでなく、「そのツールがあることで、新しい使い方や習慣が生まれるか」という点にも関心が集まりました。会場では、「アウトドア以外にも使えそう」「業務用途にも広がるのでは」「イベント展開もできそう」といった意見が飛び交い、学生たちの発想から新たな可能性を見出そうとする議論が続きました。
 成田社長は講評の中で、「自分たちだけでは発想に限界がありましたが、どれも目を覚まさせてくれるようなアイデアばかりでした。全部製品化したいと思うくらいです」とコメント。学生たちの柔軟な発想力に高い評価を寄せました。

 審査の結果、3位は、安江茜里さんによる子ども向けスキンケア提案「rezone」、杉本莉々子さんによる「アウトドア・非常時に向けたポータブルオゾン水生成器」、2位は、森本芽生さんによる発達障がい児向け口腔ケアデバイス「ころん」、最優秀賞には、前田茜さんによる、ゲーム感覚で掃除を楽しめるオゾン水生成器「O's-Cannon」が選ばれました。
 最優秀賞を受賞した前田さんは、「オゾンという未知の世界への挑戦でしたが、知識としても機能としても多くを学ぶことができました。何より楽しかったです」とコメントしました。
 最後に、指導を担当した三枝樹成昭非常勤講師は、「審査ではどのアイデアも非常に好評でした。皆さんの自由なアイデアが実際に形となり、実を結んだと思います。やはり物を作り、手に取って会話することで実感が生まれ、より良い提案になったのだと思います。『楽しそう』というのが今回の審査基準だったと思いますし、人を楽しくさせることがデザインの本質です。その点が評価されて良かったと思います」と総評しました。

 実際にモックアップを制作しながら進められた今回のプロジェクト。学生たちは、オゾン水という技術を単なる機能としてではなく、「どのように生活へ入り込み、新たな行動や体験を生み出すか」という視点から捉え、産学連携ならではの実践的な学びを深めました。

最優秀賞

前田茜さん

ゲーム感覚で掃除を楽しめるオゾン水生成器「O's-Cannon」

2位

森本芽生さん

発達障がい児向け口腔ケアデバイス「ころん」

3位

安江茜里さん

子ども向けスキンケア提案「rezone」

3位

杉本莉々子さん

アウトドア・非常時に向けたポータブルオゾン水生成器