産学連携 名古屋高速道路公社とのコラボレーション、橋脚ラッピングアートを公開

名古屋高速道路公社と本学の設立50周年を記念してコラボレーション企画が進められています。2020年9月15日(火)、名古屋高速黒川出入口にある黒川ビルにて、橋脚ラッピングアートを公開、あわせて、50周年記念ロゴマーク、イメージソングのお披露目式が行われました。新型コロナウイルスの影響によりさまざまなイベントが中止される状況の中、黒川ビル前の屋外スペースを使い、感染防止に配慮する形で式典を行いました。
式典では、名古屋高速道路公団および本学関係者、また、ラッピングアートのモチーフとなった愛知・アジア競技大会組織委員会の方々、さらにヴィジュアルデザインコースの学生が参列、盛大に除幕式が行われました。
作品の公開にともない、制作チームを代表し、ヴィジュアルデザインコース3年 荒木香奈子さん、大熊美央さん、小久保楓さんが作品について説明しました。橋脚ラッピングアートは、名古屋市内の黒川、円頓寺交差点、ささしまライブ、若宮大通公園、名古屋みなとアクルス前の5か所10面に施され、それぞれに街のイメージやカラーリングなどデザインに工夫が凝らされています。「名古屋らしさ」や街の特色を出すために、設置場所をリサーチしたことや、アジア競技大会の訴求効果など、考慮したことや苦労した点についてなど説明しました。また、ラッピングアートにはSNSでの拡散を考え、ハッシュタグとアイコンもあわせて提示されていることも紹介されました。

除幕式に続き、イメージソングが披露されました。歌は、声優アクティングコースのオーディションから選ばれたボーカルユニット「リュクレール」(仏語で「道」の意、3年 羽田佳令さん、2年 伊藤佳帆さん、塩澤美響さん、増田真衣さん、1年 上田晴菜さん)、曲はオリジナルの「君と行きたい」(作詞 サウンドメディア・コンポジションコース 濱元衣織さん、文芸ライティングコース 小田真帆美さん、作詞 濱元衣織さん)。曲は、名古屋高層道路公社のWebサイトでも聞くことができます。揃いの衣装に身を包み、振付も軽快に歌い上げ、会場に彩りを添えました。耳なじみが良く、公社の方々も口ずさんでいる姿が印象的でした。

名古屋高速道路公社 黒川ビルには、レインボー黒川広場というスペースがあり、今回制作された橋脚ラッピングアートの作品が展示されています。式典出席者が作品を閲覧する間、名古屋高速道路公社 新開輝夫理事長にお話を伺いました。
「橋脚ラッピングアートですが、そもそも都市景観上、橋脚に絵を描いていいのかという問題からスタートしました。大きなスペースであり公共性も高いため、景観に配慮する必要があります。ちょうどその頃、同じような形で首都高速で東京オリンピックのPR活動があり、愛知ならアジア競技大会で可能であるなと考えました。組織委員会の方にもご協力いただき、非常にいいものができたと喜んでいます。絵の部分については名古屋芸大さんにできるだけお任せして自由に作っていただきたいと思いましたが、制約もありどうだろうと思っていました。ですが、スポーツとデザインの要素をうまく取り入れて考えられていて、本当に素晴らしいものができたと嬉しく思っています。イメージソングについても、3つ案をいただき、公社の中で投票して曲が選ばれました。どんな人に歌っていただけるのだろうと思っていたところ、専門に勉強されている学生さんだと聞いて驚きました。元気があってみずみずしく素晴らしいです。グループ名も「道」に関連したものとのことで、感謝いっぱいです。公社としては、これからこの歌を使ってどんなPRをやっていこうか、次の仕事をいただいたように感じています。公社も名古屋芸大さんも50周年を迎えますが、自分たちだけでやってきたというわけではありません。社会やいろいろな人と係わりあいがあって、それだけの年数活動してこられたのだと思います。これまでやってきたことを振り返りつつ、コラボレーションすることで新しいことができるのではないかと思います。今回、コロナの影響で予定していた式典はできませんでしたが、逆に、そのおかげといっては変ですが新しい形で今日のお披露目式を開くことができました。これまで、公社は道路事業を基本に、安全を考え渋滞や事故を減らす、そういったことに取り組んできました。名古屋高速も50年経ち、利便性を高めることに加え利用する皆さんの高速道路へと変わって行く必要があります。今回のコラボレーションは、公社にとっても非常にいい経験になりました。名古屋芸大さんには、町作りやいろいろな形で社会貢献できることがあるのではないかと、大きな可能性を感じています」。

橋脚ラッピングアートは、名古屋市内5か所で展示されています。お近くにお越しの際は、ぜひご覧下さい。また、イメージソング、リュクレールの「君と行きたい」のMVを、メディアデザインコースの学生が制作中、間もなく公開予定です。こちらもお楽しみに。