デザイン領域 スペースデザインコース デザイン展覧会「UPCYCLE DESIGN EXHIBITION」開催

 2021年11月6日~14日、デザイン領域 スペースデザインコース、デザインスタジオ Bouillon(ブイヨン)で活動するスペースデザイン 非常勤講師 服部隼弥氏、那須裕樹氏、助手 池田将輝氏による展覧会 「UPCYCLE DESIGN EXHIBITION」が、名古屋市中区の長者町コットンビルにて開催されました。この展覧会は、ユネスコ・デザイン都市なごや推進事業実行委員会・なごや環境大学が主催するもので、名古屋市錦2丁目エリアで11月に開催された地域・企業・団体が連携してSDGsに関するプログラムを展開するイベント「錦2丁目SDGsWEEKs」(主催:「なごや環境大学」実行委員会・錦二丁目まちづくり協議会・名古屋市)に連動した展覧会です。アップサイクル(UPCYCLE)をテーマにした授業でデザイン・制作した家具を展示し、スツールをリメイクするワークショップも併せて開催しました。アップサイクルとは、使われなくなったモノや廃棄されたモノに、新たな付加価値をつけて社会に再び流通させることで、服部・那須両氏がBouillonで以前から取り組んできたもの。授業で学生らと制作したパイプ椅子を中心に、同じように廃物を利用したアップサイクルの家具、Bouillonが携わってきたアップサイクルの家具シリーズを部屋を模した空間に展示しています。

 作品の基になっている廃棄物のパイプ椅子、スツール、プラスチックバケツ、クルマのシートベルト、体育館や倉庫の水銀灯のランプシェードも併せて展示され、どうやってリメイクされているかがわかるようになっています。ただ単に形を変えるだけでなく、新しい用途となったり、意味付けが変わることで新たな付加価値が与えられていることがよくわかります。住空間のような展示も、実際に使う場を想像させ、ホームユースに馴染むようにデザインされていることにも納得できます。業務用の照明のディフューザーを扉にした4年生 日比野優香さんのシェルフ、古い事務所で使われていたようなファイルキャビネットを利用したデスクなど、説明されなければそうとわからないようなアイデアに溢れた作品にも驚かされます。
 会場となった長者町繊維問屋街やリフォームされたビルもアップサイクルやSDGsに適うもので、考えさせられる展覧会でした。また、デザインの学生にとっては作品を広く発表する場も貴重であり、とくに学外での展覧会は非常に良い経験になったのではないかと思われました。