地域交流センター 音楽体験型イベント「音楽の森」を開催

 2021年12月5日(日)名古屋芸術大学アートスクエア(北名古屋市文化勤労会館)にて、「音楽体験型イベント&家族で楽しむオーケストラ 音楽の森」を開催しました。北名古屋市、北名古屋市教育委員会にご後援いただきました。内容は、「トムとジェリー」などのアニメーションを背景に迫力あるオーケストラ演奏を親子で楽しめるコンサートと、音楽に親しむワークショップのイベントです。演奏は名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団、ワークショップはアートマネジメントコース2年生が中心となって企画されました。

 当日の朝からワークショップの受付が始まり、たくさんの子どもたちが集まりました。ワークショップは2種類で、ひとつは午後からのコンサートにオーケストラと一緒に演奏に参加するもの、もう一つは五感で音楽を体験するものです。
 オーケストラと一緒に演奏するワークショップは、コンサートで上映されるアニメーションに合わせて打楽器で参加するもので、アニメーションを見ながらタイミングを合わせて練習します。午後からの本番に向けて、午前中は段取りを憶えながら何度も繰り返し練習しました。
 五感で音楽を体験するワークショップは、アートマネジメントコースの学生が内容を考え準備してきたもので、「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」「味覚」それぞれに音楽を合わせて体験してみるもの。たとえば、嗅覚ではバニラ、オレンジ、お香の3種類の香りと、甘い響き、爽やか、和を連想する音楽が用意され、それぞれをクイズ形式で当てるというもの。聴覚では、自動販売機や踏切といった町中にある音、水道やまな板と包丁で切る音など日常生活にある音を聴くクイズといった具合に、音や音楽をそれぞれの感覚に結びつけて体験するものです。五感それぞれに音楽を楽しみ、充実したワークショップとなりました。子どもたちはワークショップの内容だけではなく、学生らとのおしゃべりを楽しみ、5種類の体験をたっぷりと楽しみました。

 午後は、親子で楽しむコンサート。指揮に竹本泰蔵さん、ピアノにCHIAKiさんを迎え、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。コロナ禍での貴重なコンサートであり、会場にはたくさんの親子連れが訪れました。予約制となっていましたがすぐに満席になってしまうほど人気で、楽しみにしていたお客さんが多かったようです。5歳と1歳のお子さんを連れたご家族に伺うと「5歳の子もオーケストラは初めて、下の子はまだわからないかもしれませんが本物に触れる良い機会だと思ってきました。泣き出したらすぐ出られるようにドアの近くの席にします」と話してくれました。小さな子どもでも聴くことのできるコンサートはとても貴重な機会です。
 コンサートは、イベール作曲「ディベルティメント」から始まり、続いてサン・サーンス作曲「動物の謝肉祭」が演奏されました。組曲ですが、コンサートの進行に声優アクティングコース2年の白木麻菜さんによるナレーションが入り、情景を想像しながら楽しく進行していきます。続いて、ディズニーアニメ「ファンタジア」でおなじみのデュカス作曲「魔法使いの弟子」。竹本氏の大きな動きの指揮もあってかオーケストラの音も楽しげ、伸びやかでノリのいい音楽が会場を充たします。
 そして、いよいよワークショップで打楽器を練習してきた子どもたちがステージに登場し、「トムとジェリー」のアニメーションに合わせた楽曲。お話はアカデミー賞短編アニメ賞を受賞した「ピアノ・コンサート」、曲はリスト作曲「ハンガリー狂詩曲」です。映し出されたアニメに合わせて、子どもたちが打楽器で効果音を加えます。会場からは笑い声がおこり、大いに盛り上がりました。さらに、もうひとつ「星空の音楽会」というお話では、ヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」から序曲。ピアノのCHIAKiさんも猫耳カチューシャをつけて、いたずら心いっぱいに効果音に参加します。トムとジェリーのドタバタに合わせてピッタリのタイミング、劇中でジェリーに曲が換えられてしまう場面も完全再現で会場は笑い声に包まれました。
 まだ歩けないような小さなお子さんも泣き出すようなことはなく、子どもたちの笑い声が絶えない温かな雰囲気が会場を包む、素晴らしいコンサートになりました。

 ワークショップとコンサート、子どもたちが音楽の魅力に触れる有意義な1日になりました。

親子で楽しむコンサート

オーケストラと一緒に演奏しよう!

オーケストラと一緒に演奏しよう! 練習風景

[ワークショップ] 触覚/音楽を触るとどんな感じ?

[ワークショップ] 視覚/音楽って見えるの?

[ワークショップ] 嗅覚/音楽ってどんな香り?

[ワークショップ] 聴覚/耳を澄まして!

[ワークショップ] 味覚/音楽って食べられるの?