認定こども園 森のくまっこ 作品展、開催

 2021年3月7日(月)~9日(水)、本学グループの認定こども園 森のくまっこにて、子どもたちの作品展が開催されました。この作品展は、今年度子どもたちが制作した作品を一同に展示するもので、園としても初めての試み。作品の制作に携わってきた人間発達学部 非常勤講師 荒木まさかずさんと「こどもデザイン室」の協力のもと実現しました。

 森のくまっこでは、10月から3度のワークショップを開催、制作に取り組んできました。その作品を2階の絵本スペースを中心に、園内に展示。たくさんの作品数と子どもたちの個性が窺えるひとつひとつの作品に、たいへん見ごたえのある作品展となりました。作品展を手伝ったスペースデザインコース 3年 村瀬奈々子さん、年長組を担当する牛田志穂先生、小林大祐先生にお話を聞きました。

村瀬奈々子さん

スペースデザインコース 3年 村瀬奈々子さん

 スペースデザインコース 村瀬さんはこどもデザイン室でアルバイト、絵画の展示用のフレームを制作しました。「たまたまこどもデザイン室でアルバイトをやっていて、荒木さんから『額を作るのをやってみないか』と言われて制作しました。今日初めて展示を見に来ましたが、絵が入って、これで完成だなと感じています、がんばって80枚切ったかいがありました。子どもたちが制作しているところの画像は見せてもらっていましたが、ワークショップには参加していなかったので、どんふうになるだろうと思っていました。展示が完成したとき、子どもたちから歓声が上がったと聞き、とても嬉しく思います。大学では、家具を考えたり作ったりしていますが、実際の形にすることは自分からやっていかないと体験できないもの。立派な展示になってよかったなと感じます」と話しました。

牛田志穂先生、小林大祐先生

左:牛田志穂先生 右:小林大祐先生

 小林先生からは、「ワークショップでは、いつも何をやるのかおおまかなテーマだけしか聞かされておらず子どもと一緒にドキドキしながらでした。ワークショップの事前に、荒木さんから研修を受けていて、無理に絵を描かせないことやどんな絵でも駄目じゃないということを学びました。なるほどなと思うことがたくさんありました。ちょうど研修の直前に運動会の絵を描くことをやりましたが、もっと早く聞いていればと悔やまれます。大きな紙だともっと大きく描くように、と子どもに言っていました。研修を受けた後は、その子なりに空間を考えていたのかもと思うようになりました。ワークショップの3回目で花の絵を描きましたが、しっかり観察してびっくりするくらいの集中力でした。どの子の絵もすごくいいなと思います」。
 牛田先生からは「ワークショップでは、子どもの心をちゃんと解放するというか、楽しむことの大事さを強く感じました。導入としてその日に使う道具でしっかり遊んで、わくわく感やドキドキ感を子どもたちと共有してそこで制作に移っていく流れ。そして最後に鑑賞して完結する。自分自身、すごく楽しくて、勉強になりました。子どもたちが素材に自然と集まってくる雰囲気やなんだろうという期待感、そうしたことを導入から作っていく方法。子どもたちと接する上で、かなり気持ちに変化がありました」。

 お二人とも、遊びから始める導入の大切さが印象的だったと語り、牛田先生は「楽しみながらやっていく活動は目の輝き方が違います。どんなふうに興味を持ってもってもらうか、興味を持てるようにできることを探していくことが、私たちのやっていくことかなと思います」と話し、子どもたちにとっても先生にとっても制作への取り組み方が変わるような体験があり、それらを形にした作品展となりました。