テキスタイルデザインコース、suzusanとのコラボでヒサヤオオドオリパーク「有松鳴海絞り」パサージュ展示

 名古屋市栄の三井ショッピングパークRAYARD ヒサヤオオドオリパーク ZONE2にて、「Hisaya Arimatsu Art Passage」として有松鳴海絞りが展示されています。制作を担当したのはテキスタイルデザインコースの「有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクト」で例年お世話になっている「suzusan」と、本学OGが運営する有松鳴海絞りブランド「まり木綿」。このうちsuzusanの制作分は、本学テキスタイルデザインコース 4年生の有志学生がコラボレーションして制作したもの。じつは、制作自体は2年前の夏に行われたものですが、コロナ禍で公開されずにいました。今回、2年越しの展示となり、suzusan クリエイティブディレクター 村瀬 弘行さん、テキスタイルデザインコース 4年 納家 順さん、石井 芳さん、江口 桃世さんに現地にお集まりいただき、お話を伺いました。

右からsuzusanクリエイティブディレクター 村瀬弘行さん、テキスタイルデザインコース4年 納家順さん、石井芳さん、江口桃世さん

村瀬さんはドイツ在住で、実際の展示を見るのはこの日が初めて。風をはらんで揺らめく絞りの布を見て、「涼しげで良いね」との感想。2年前の計画では秋の展示でしたが、時期が変わり例年になく早い梅雨明けの今夏の展示となりました。学生らも布を見上げ、スマホで写真を撮ったり感慨深げです。

納家さん「制作は2年生のときです。1年生のファンデーションが終わり、テキスタイルデザインコースに入ったところでコロナがひどくなり、授業がオンラインになって、7月に実技は対面授業が始まったそんな頃です。板締め絞りをすこし学んだくらいで、経験がないまま取り組んでいました。いきなりのプロジェクトでしたが、むしろ発散できたような、やっと作れる!というような感じでした。サンプルとして糸でくくった状態のものをいただきそれと同じようにするのですが、糸が切れるし力を入れないと上手く模様が出ない、力加減が難しかったですね。蛇腹に布をたたむのも難しい。サンプルのようにきれいにできなくて、職人さんの技術はスゴイと思いました」。

石井さん「布を蛇腹にたたむときに水をかけるのですが、机をびちょびちょにしてしまったことを良く憶えています(笑)。時間もかかりました。長い布だとぜんぜん終わらなくて。学校でやって、家にも持って帰ってやって……、でしたね。コロナが始まって学校へ行けなくなり、対面授業が始まって最初のイベントでした。当時は時間が余っていて、当時の2年生のほとんど、みんなで参加しました」。

江口さん「作り始めて、最初はひとつ作るのに1時間くらいかかって、うわぁ、これは大変だと思いました。それでも、いつの間にか早くできるようになって、やっぱり慣れなんだなあと実感しました。最初の頃は、出来が揃わなくて、巻いて戻って、巻いて戻ってを繰り返してました(納家さん、石井さんから『彼女は一番うまかった、一番きれい』と声がかかる。皆、江口さんからコツを聞いたとのこと)。サンプルほどきれいにできてないかもしれませんが、学生が作ったものなので不揃いの部分も味として面白いと思っていただければと思います」。

 ヒサヤオオドオリパーク ZONE2の南側にはsuzusanとテキスタイルデザインコースのコラボ作品、北側には「まり木綿」の作品を展示。カラフルに公園を彩ります。展示は7月31日まで。お近くにお越しの際は、ぜひご覧下さい。

Hisaya Arimatsu Art Passage

suzusan × テキスタイルデザインコース

まり木綿