テキスタイルデザインコース 有松絞りまつりで手ぬぐいを販売

 テキスタイルデザインコース「有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクト」で、2023年6月3日(土)、4日(日)の二日間、有松絞りまつりに販売ブースを設け、実際に制作した手ぬぐいを販売しました。テキスタイルデザインコースでは、2009年から有松絞り産地と産学連携授業を実施、学生が絞りの技法を学び、オリジナルデザインの手ぬぐいを制作し、有松絞りまつりで販売ブースを設け、お客様に直接販売しました。実際に手ぬぐいを制作した学生たちは、有松絞りまつりで販売ブースを設け、お客様に商品を説明し、直接販売する貴重な体験をしました。

 学生らは2チームに分かれ、商品のコンセプトを考えブランドを設定しそれに合わせて手ぬぐいをデザインして制作。販売するブースもそれぞれのブランドに沿って考えられています。2つのブランドは、「IRUMATS」と「永縁」(えにし)。
 「永縁」は、伝統と人のかかわりを感じさせるレトロなイメージで、カラフルでありながらどこか懐かしいイメージです。カラフルな色合い、とりわけオレンジと水色が遠目からも華やかで清々しいイメージです。もう一つの「IRUMATS」は、有松(Arimatsu)と祭り(Matsuri)のアナグラムから作られた名前で、伝統的でありながらもどこか都会的な新しさがあることがコンセプト。スタイリッシュなロゴに象徴されるように、華やかでありながらシックな雰囲気が漂っています。

 例年、たいへんな賑わいの絞りまつりですが年々訪れる人が増えています。コロナ禍明けもあってか今回は一層の賑わいです。絞りの浴衣を着た熱心な絞りファンや外国人観光客の姿も見られます。好天にも恵まれ、1日目でどちらのブランドも品薄になるほどの売れ行きとなりました。サンプルとして販売ブースに展示した染めむらのあるB反でもいいので欲しいというお客さんも現れるほどでした。また、販売のため学生らが作った手ぬぐいを使ったTシャツのコスチュームも人気となっていました。
 学生からは、実際に自分が作ったものをお客さんの手に取るところを見て感動しました、といった声も聞かれ貴重な経験になったことがうかがえました。

 販売は、店舗ブースのほか、絞りの実習でお世話になっている張正さんでも行われ、こちらは藍色に染めた単色のもの、また、2022年の工芸EXPOで制作した張正さんの豆絞りにシルクスクリーンプリントを加えた手ぬぐいを販売。こちらも多くのお客さんが訪れ、商品について説明するなど学生にとって有意義な経験となりました。

 絞りまつりでは、本学卒業生もさまざまな場所で出展、活躍しました。有松絞りに新しい感覚取り入れたまり木綿をはじめ、旧山田薬局のA STOREHOUSEにて、テキスタイルコース卒業生 泉奈穂さんとヴィジュアルデザインコース卒業 フリーのグラフィックデザイナーとして活躍する武村彩加さんが出展、こちらも人気を博していました。
 本学の学生・卒業生がかかわることで、有松絞りにバラエティが加わり一層の華やかさが加わったように感じる絞りまつりでした。

張正

IRUMATS/永縁

IRUMATS

永縁

まり木綿

A STOREHOUSE