Art & Design Center West / Eastにて、2023年10月28日(土)~11月13日(月)、先端メディア表現コース特別客員教授 anno lab(あのラボ)(藤岡定、井原正裕、岩谷成晃、うさみたけし、遠藤舜、金スルギ、須藤史貴、田中喜作、長野櫻子、西村元晴、船津文弥、村上ヒロシナンテ、吉田めぐみ)による企画展「あのラボのいろいろ展」を開催しました。
anno labは、福岡を拠点に活動するクリエイティブ・ラボで、学術研究員、アニメーション作家、ゲーム開発者、広告代理店勤務、映像ディレクター等の経歴を持つメンバーが集まるクリエイター集団。それぞれの専門を生かしながらさまざまな領域を横断して作品を制作、美術館や科学館、芸術祭などで発表する作品、広告や舞台演出などの商業的な分野でも活躍しています。
今回の展示は、福岡県外での初めての個展となり、これまでのanno labの活動を紹介し、作品を体験できる内容となっています。
設営を終えた2023年10月27日夕方に内覧会が行われ、先端メディア表現コースの学生を中心に一足先に展示を見学、続いてコロナ禍を経て4年ぶりとなったレセプションパーティーが開かれました。
Art & Design Center Westでは、いつもの展示方法をガラリと変え、新たな壁を設けて通路を設置、動線を作った展示となっています。いたるところに作品が所狭しと並べられ、いちばん奥に当たる部屋にArt & Design Center Westの1/10のミニチュアを設置、そこで初めて展示についての説明があります。まずは作品に触れることが優先され、意味や鑑賞のしかたを考えながら体験する仕組みのようです。
今回の展示について、メディアデザインコースの卒業生でプロジェクトマネージャーを務める吉田めぐみさんに伺いました。
「この展示は、完成したものを受け取るというのではなく、一見あまり深い意味がなさそうなものや、なんだかよくわからないけど触ってみたくなるものを置いてみて、見る人それぞれに触ってもらおうと考えて作っています。特にギャラリーでの展示となると鑑賞という受身のスタイルになりがちですが、私たちはお客さんとキャッチボールできるような作品を考えています。
2023年6月に特別講義を「日常のとなり」というテーマで実施して、anno labの活動を話しながら、日常の中にちょっとしたクリエイティブを取り入れることで楽しくなる話をしました。そこで募集した有志の学生や、講義を聴講していた卒業生も展示に参加してくれています。
anno labの作品も学生の作品も先入観なく体験して楽しんでもらって、展示の後半に作品の説明がわかるようにしました。
作品によってはケーブルも出したまま、雑然として未完成のように見えるものもありますが、それは今まさにanno labメンバーが創っているような感覚を抱いて欲しいと、あのラボの空間をなるべく持ってきました。作品のコンセプトがしっかりしていれば、雑然としたアウトプットでもいいと受けとめてもらえたらいいですね。」と、なにより作品を楽しんで欲しいとのことでした。また、Westの展示を見て面白いと感じたならば、ぜひ東キャンパスの展示も楽しんで欲しいとのコメントもありました。
4年ぶりに開かれたレセプションパーティーは、あのラボのメンバーとさまざまな領域の学生が参加し交流を楽しみました。作品について質問する学生の姿も見られ、盛況なパーティーとなりました。