2025年8月5日、学校法人名古屋自由学院が運営する滝子幼稚園にて、新園舎の竣工式が執り行われました。名古屋芸大グループで最も歴史のある設置園として知られる滝子幼稚園が、新たな施設とともに、未来へ向けて新たな一歩を踏み出します。
式典は、学院関係者をはじめ、設計・建築に携わった株式会社明和 近藤良樹代表、日本建設株式会社 加藤文彦名古屋支店長らのご参列のもと、建物の完成を祝う神事から厳かに始まりました。
続く竣工式では、開式に先立ち、卒業生・西村玲央菜さんによるピアノ演奏で来賓をお迎えし、新園舎完成を祝うにふさわしい華やかな雰囲気に包まれました。
名古屋自由学院の川村大介理事長は、主催者を代表して登壇し、滝子幼稚園の歴史を振り返りながら「戦後間もない時期に、水野子創設者が“園児にとって理想の場所”を目指して設立したこの幼稚園が、今日まで続いていることに感慨深さを覚えます」と挨拶。前身の滝子幼児園を含め70年を超える歴史の中で、三世代にわたって通園するご家庭もあると紹介し、「子どもたちが“自分を好きになれる”場所であり続けることが、私たち教育者の喜びです」と、教育理念を語りました。
来賓からも祝辞が寄せられました。愛知県副知事 古瀬陽子氏は「理想の教育を実現する信念が、72年にわたる伝統と発展につながっている」と滝子幼稚園の歩みを称賛。「時代の変化の中でも、子どもたちが未来を切り開く力を育む場であり続けてほしい」と期待を述べました。名古屋市副市長 杉野みどり氏は「緑豊かで利便性の高い立地に、未来を担う子どもたちの新しい学び舎が完成したことは非常に意義深い。市としても、今後も幼児教育の充実に尽力してまいります」と力強く語りました。
滝子幼稚園の髙御堂勝久園長は、取り壊しから約1年を振り返りつつ、新園舎完成の喜びと感動、そして教育者としての責任の重さを語りました。今年度より「子どもが自分を好きになれるような自立を育む3年間」を目標に掲げ、教職員一同で保育の質のさらなる向上に取り組んでいることを報告。「この園舎にふさわしい、そしてそれを超える教育活動に取り組んでまいります」と力強く締めくくりました。
竣工式に続いて、関係者を招いた親睦会が開催され、園の新たな門出を祝う和やかなひとときとなりました。
冒頭、学校法人名古屋自由学院の濱田誠経営本部長が「水野子先生の理想を受け継ぐ幼児教育の場として、念願の新園舎が完成したことは感慨深い」と挨拶。「時代の流れの中で困難な時期もあったが、今回の竣工は再出発の象徴である」と語りました。
続いて名古屋芸術大学の來住尚彦学長は、乾杯の発声に先立ち、新園舎への感銘を語りました。「隅々まで見学しましたが、素晴らしい空間です。単に機能的で美しいだけでなく、“余白”がある。教育において最も大切なのはこの“余白”であり、子どもたちが自由に想像し、成長できる余地です。この“余白”こそが未来をつくる力となります」と語り、小さい頃から“良いもの”“美しいもの”に触れることの重要性を改めて強調しました。「幼稚園も名古屋自由学院も、そしてここに集う皆さまも、これからますますご発展されますように」と締めくくり、会場はあたたかな拍手に包まれました。
その後も、自由な歓談とともに竣工を祝う穏やかな時間が流れ、滝子幼稚園の新たな門出にふさわしい一日となりました。