5RHall&Gallery賞

立風賞

泰平を求む

アートクリエイター(コミュニケーションアート)コース

真野 佳那子

アートクリエイター(コミュニケーションアート)コース 真野 佳那子
 不思議な佇まいでこちら側を見据える「麒麟」。足下には小さな子どもの麒麟が寝そべるようにしています。麒麟は架空の存在ですが、立ち姿に生々しさがあります。観ていると静かな気持ちになると同時に、麒麟に見つめられていたたまれないような心のざわつきも感じます。「麒麟という生き物は、平和がないと生きていけない生き物です。世の中がどんどん暗い方向へ向かっていると感じ、麒麟の子どもは悪い影響を受けて亡くなってしまっています。今、私たちの世の中に平和って本当にあるのだろうかと問いかける作品です」。
 真野さんが本格的に立体作品に取り組みだしたのは3年生になってから。「高校の頃から油絵をやってきましたが、フィギュアを作る授業を受け、素材や制作の専門的なことを聞いて、それ以来、楽しくて立体へ移行していきました。卒展では大きな作品を作りたいと考えていました」 。
 描くことも続けていて、平面と立体のどちらも続けて行きたいといいます。

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