卒業・修了制作展 優秀賞

ブライトン大学賞 佳作

Pam chair

スペースデザインコース

鳥山未愛

スペースデザインコース 鳥山未愛
 椅子のクッション部分をパンで作ってしまったユニークな作品。パンのふかふかした感触や香りなど、五感に訴える要素を家具に落とし込むことを目指しています。
 作者の鳥山さんは、パン好きが高じ、とりわけ焼きたてのパンの香りや温かさに安心感や幸福感を感じる、質感や形の面白さからなにかできないか考えたといいます。また、発酵して膨らむという、パンができるまでの製造プロセスの面白さから、パンへの興味が一層増したそうです。最初は素材も見た目も異なる家具を作ろうと考えたとのことですが、パンが膨らむ過程を研究するうち、座ることのできるサイズのパンを焼いて実際に座るということを試みます。
 「面白いなと思いましたが、食べ物に座ることへの抵抗感があり、ふかふかさや匂いなども椅子のイメージとは異なるため、試行錯誤を重ねて最終的にこの形となりました。SDGsと真逆を行くねと言われましたが、作品について説明したりキャプションを読んでくれた方からは面白いねと評価をいただき、楽しんでくれた方が多かったので良かったなと思います」 。 ユーモラスで突飛なアイデアながらも、しっかりとした作品へと昇華させています。

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