デザイン領域テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーデザインコース、 美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)と古川美術館は2022年度からコラボレーションを始め、爲三郎記念館での作品展示「メイゲイのコウゲイ」を開催しています。昨年は本学との「連携・協力に関する協定」を締結、より関係を深め地域社会の発展やまちづくりの推進、教育・研究への協力が進められています(→関連記事)。今年度は、テキスタイルコースの友禅染のカリキュラムを爲三郎記念館で実施(→関連記事)。また例年通り、3つのコースが参加する「メイゲイのコウゲイ」も開催します。
2025年1月17日(金)、「メイゲイのコウゲイ」最終プレゼンテーションが、西キャンパス セラミック工房にてメタル&ジュエリーデザインコース、工芸コース(陶芸・ガラス)の参加者により行われました。
今回も古川美術館学芸員の早川祥子さんにお越しいただき、工芸コース 中田ナオト准教授、 メタル&ジュエリーデザインコース 米山和子教授、瀬田哲司准教授、さらに今回の展覧会のキュレーションを手伝う大学院工芸制作研究2年の池田考作さんが参加しました。今回の展覧会には、テキスタイルデザインコースからは友禅染の作品3点が早川さん、池田さんによって選考され参加しています。プレゼンテーションの進行を池田さんが務め、作品が完成している学生は作品を手に、まだ完成していない学生は途中の作品や画像を使って進行しました。
例年、たくさんの作品数で配置に苦慮する展覧会ですが、今年度は作品数を絞り展示に余裕を持たせしっかり見せることがコンセプトになっています。爲三郎記念館の見取り図にあらかじめ想定された作品の配置を加え、確認していきました。なかには、最初のコンセプトから大きく変わってしまった作品もあり、作品の意図を問い直すことや配置場所とのマッチングに苦慮することもあり、作品を世に出すことの厳しさを感じさせる場面もありました。これまで以上に完成度の高い展覧会になることが期待されます。
プレゼンテーションを終え、早川さんからは「展示をするにあたって、皆さんは自分の作品の何を見せたいのか、それを見せるために展示をどうしたいのかをいちばんに考えて欲しいです。自分が見せたいと思っている作品の姿をどう実現しているか、そのプロセスもしっかり考え展覧会で初めて作品を見る人にも伝わるよう考えてください」との言葉がありました。
中田准教授からは「作品を作っても、なかなか展示する機会はありません。展示してみると、そこで感じたことは必ず次へつながります。皆さんがこの展覧会に臨むその熱意とか意識は、作品に乗り移るものです。適当にやると適当なものになって、お客さんにとって感動を呼ばないものになってしまいます。残りの時間は少ないですが、今やれる最大限をしっかり出すようにしてください。当日ハプニングが起こるかもしれないけれど、そんなことも含めて経験です。出展することによって皆さんの今後の活動が豊かになるよう、頑張ってください」とまとめました。
「メイゲイのコウゲイ 2025」は、古川美術館 分館爲三郎記念館にて、2025年1月28日(火)~2月9日(日)までの開催となります。学生たちの成果をぜひご覧ください。