古川美術館プロジェクト「メイゲイのコウゲイ 2025」開催

 美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース(2024年度1年次入学生から工芸コースへ移行)、テキスタイルデザインコースでは、2022年度から古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画、爲三郎記念館での作品展示「メイゲイのコウゲイ」を毎年開催しています。これまで古川美術館 学芸員 早川祥子さんが中心となり教員とともに企画が進められてきましたが、今年度はこれまで2年間「メイゲイのコウゲイ」に参加してきた大学院工芸制作研究2年の池田考作さんも企画に加わり、制作を進めてきました。
 今年度の展覧会は、2025年1月28日(火)~2月9日(日)の開催となり、前日の1月27日(月)の休館日に設営を行いました。
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 設営には、早川さんほか2名の学芸員の方々にお手伝いいただき、メタル&ジュエリーデザインコース 米山和子教授、工芸コース 中田ナオト准教授、テキスタイルデザインコース 樫尾聡美非常勤講師が参加、学生とともに設営しました。はじめに早川さんから「建物を傷つけないよう、備品の釘やテープを使うときには学芸員に一声かけてください。一度仮配置して、それぞれの部屋を確認しお互いの作品も確認してみてください。それぞれ自分の展示が終わったら、同じ部屋の人もしくは手の足りないところに手を貸して、全体で展示を完成するという意識を持って臨んでいただければいいなと思います」と説明がありました。また、中田准教授からは「まずは怪我や事故のないよう、建物を傷つけないよう注意してください。わからないことがあれば、学芸員の皆さんや僕らにその都度尋ねてください。お互いにサポートし合ってやっていくのがこのプロジェクトの強みです。楽しい展覧会なるよう取り組んで欲しいと思います」と言葉があり、作業が始まりました。
 今回の展示は、前回にくらべ作品数が絞られており、スペース的にも余裕があります。それぞれが自身の作品と向かい合い、展示方法を検討しました。古川美術館、爲三郎記念館にはさまざまなバリエーションの展示台やケースがあり、置き場所や作品イメージを考え合わせ、学芸員の方々からのアドバイスを受けながら設営します。さらに、照明の当て方や自然光の入り方でも大きく受ける印象が異なってきます。なかには、考え込むうちについ手が止まってしまう学生も見受けられました。米山教授からは「迷うならとりあえずやってみる。試すことができるんだから、やってみてから考えればいい」との助言。中田准教授からも「今回は教員も学生も作品を見て、こうしたほうが良いのでは、と口を出していこうと思います。もちろん最終的には作者が決めますが、協力して展示全体のクオリティが上がれば良いと思います」との言葉もありました。設置してみてさらに検討する、繰り返すうち作品の魅力が見いだされ、制作の苦労とはまた異なった展示の難しさと面白さが垣間見えました。教員と学生という枠組みではなく、経験値が異なる作家同士という立場で展示を検討する姿が印象的でした。
 「メイゲイのコウゲイ 2025」は、古川美術館・分館爲三郎記念館にて2025年1月28日(火)~2月9日(日)の開催となります。ぜひ、ご高覧ください。

展示作品

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