『市野鷹生展』がギャラリー名芳洞で開催

明

 2021年4月13日からギャラリー名芳洞(名古屋市中区錦1丁目20-12)で開催中の、本学日本画コースの元教授、市野鷹生先生の個展にお邪魔しました。

 宮沢賢治の童話や少女の何気ない仕草、動物の親子等をモチーフに「無垢」「安らぎ」「慈愛」を表現した作品が並ぶ中、ひときわ存在感を放つ鴉(からす)の群れを描いた大作『明』。「コロナ禍の中、鬱々としながら個展にむけて構想を練っていると僕の頭に闇にうごめく鴉たちが現れたんです」闇の中鴉たちと向き合っていると、闇に目が慣れるように次第に描くべきテーマが決まってきたそうです。「闇の中でも明(希望)はある」。
 観る者をいたわり、勇気づける。市野先生の人柄が溢れる展示内容でした。

 今年の卒業制作展で日本画コースの安藤祐実さんの作品が優秀賞を受賞したことを報告、作品写真をお見せすると、「彼女、先程まで来てくれていたんですよ。大学院に進むそうですね。よかった。…いい絵を描くようになったなぁ」と目を細める先生。

『市野鷹生展』最終日は4月18日(日)までです。