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テキスタイルデザインコース NUA textile lab 尾州  宮浦晋哉氏と卒業生の小島日和さんによる特別講義が行われました。

2019年11月12日(火)
本学、西キャンパスX棟 テキスタイル工房にて、
(株)糸編 代表の宮浦晋哉氏と、
テキスタイルデザインコース卒業生の小島日和さんによる
特別講義「繊維産地の現状と今後」が行われました。

司会進行はテキスタイルデザインコースの扇千花教授が行い、
産地と直接関わりながらプロジェクトを進めていく宮浦氏と小島さんの紹介がされました。

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講義の前半は、
テキスタイルデザインコース卒業生の小島日和さんが担当しました。

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小島さんは、「terihaeru」 というテキスタイルブランドを
愛知県一宮市の尾州毛織物産地を拠点に運営しており、
全国の若手テキスタイルデザイナーを集めた東京代官山での展示会
「NINOW」を企画運営するなど、積極的に活動している卒業生です。

学生が見つめる中、小島さんが学生時代に代表を務めた
「縫縫ーnui nuiー」というプロジェクトの説明を行いました。

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「縫縫ーnui nuiー」とは、
本学のテキスタイルデザインコースの学生達が、
大学で学んだ技術で布を制作し、
名古屋学芸大学ファッション造形学科の学生が服を縫製し、
商品化まで行なったプロジェクトです。

その頃から小島さんは、地場産業の「固く古い慣習」を、
「新しく、可愛いモノ」として発信し、
テキスタイルの学生はもちろん、ファッションを学ぶ学生にも
産地に興味を持ってもらえるような活動を行っていました。

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そして、小島さんは、大学4年生の時に
「terihaeru」というテキスタイルブランドを立ち上げ、
職人の高齢化に悩む、尾州毛織物産地の良い機械や技術を、
次の世代に伝えていく挑戦を始めました。

最近の「terihaeru」活動として、
新作テキスタイルの「SUSHI」と「ice cream」の紹介が行われました。

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話を聞くテキスタイルコースの学生は、
自分と同じ学生の時に、小島さんが行っていた活動を聞き、
大いに刺激を受けた様子でした。

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現在小島さんは、これからの産地を担い、
新しくしていくテキスタイルデザイナー達の展示会「NINOW」を
ファッションデザイナーの皆川明氏のサポートで開催し、
繊維産地で働く20代~30代の若い世代が産地で認められ、
テキスタイル産地とそこで作られるテキスタイルを購入する企業が
対等かつ継続的な関係が作られるようにと、日々奮闘しています。

その前向きな姿に、
講義を聞いている学生は真剣な眼差しを向けていました。

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後半は宮浦氏が「日本全国の繊維産地の特徴」について説明しました。

宮浦氏は、国内繊維産地の取材を通して、
執筆、編集、出版、イベントの企画運営、商品開発、プロモーション、ディレクションなどに携わり、
日本のものづくりの創出と発展を目指す株式会社糸編を創業。

繊維・ファッション業界での人材育成を目指した学校
「産地の学校」を2017年に開校するなど、
国内繊維産業に新しい価値をもたらす活動を続けています。

宮浦氏は2016年から18年までテキスタイルデザインコースの特別客員教授でした。

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宮浦氏は、繊維産業の説明として、
原料から糸や記事を作る川上の仕事から、
製品を作る川中の仕事、製品を販売する川下の仕事など、
繊維産業の構造の説明を行いました。

そして、日本全国にある産地の特徴を説明し、
これからこの業界と関わっていく学生達に対して、
必要な専門知識や生産背景の説明を行いました。

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日本のテキスタイル業界は、
紡績、糸加工から、織り、編み、染め、後加工など、すべての工程を行い、
クリエイティブなテキスタイルをゼロから作ることができるという恵まれた環境で、
世界のトップデザイナーが日本にテキスタイルを探しにくる現状を説明しました。

繊維産業は高齢化しているが、
プレイヤーが少なくなればなるほど、その価値は上がっていくので、
技術がまだ残っているこの日本で、テキスタイルを学ぶのはチャンスであると語りました。

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そして、企業に入ると予算や競合比較などの制約があり、
なかなか自由なデザインはできないが、このテキスタイルデザインコースでは、
職人と相談し、自分の作りたいテキスタイルを自由に作る事ができる素晴らしい環境です。
この環境をぜひ生かしてほしいです。との言葉がありました。

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最後に宮浦氏と小島さんへ、学生からの質疑応答があり、
「産地でデザインをするというポストが今は求められているので、意欲のある人にとってはチャンスである。」
とエールが送られ、講義は終了しました。