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【コミュニケーションアート•工芸コース×竹田印刷株式会社】セラミックタイル美濃2025をタイルで彩るプロジェクト完了

2025.04.01

産学官連携

今年度も竹田印刷株式会社様より、「建築建材展」の美濃タイルブース装飾のご依頼をいただきました。

昨年度のエントランス装飾がご好評をいただいたことで、今年も「ぜひに」とお声がけいただけたことを大変ありがたく思っております。前回の反省点を活かしつつ、さらに工夫を加えて、今年も華やかで楽しいエントランスになるように設計しました。

昨年度は、お花をメインとした華やかな色使いの装飾を行いましたが、今年はブース内への誘導性を高めるため、可愛らしい動物の立体作品をゲートのように配置し、動物と自然が活き活きと共存する森のような空間をイメージしました。

立体作品の動物は、学生がデザインし、三面図の作成から立体造形まで手がけました。授業で三面図を学んだ経験がある学生もいますが、実際の制作ではタイルの貼りやすさやバランスなど新たな視点が求められ、苦労も多かったようです。発泡スチロールを使った造形作業は、経験者もいれば未経験者もおり、一度切ってしまうと戻せない作業に戸惑いながらも、協力し合って制作を進めました。

また、今年はブース内に休憩スペースとしてベンチを2台設置しました。このベンチは、竹田印刷様と何度も打ち合わせを重ねながら形を決定し、設計から制作まで学生が担当しました。慣れない道具の扱いや様々な工程に挑戦しながら、タイルの配置には決まりがない分、自由な発想で個性を存分に表現することができました。

ただし、それぞれのタイルの厚みに差があったため、目地材で埋もれてしまうものもありました。全員で何日もかけてタイルを掘り出し、艶が出るまで丁寧に磨き上げたことで、作品には多くの愛情と手間が込められています。会場では「ガウディの作品のようだ」との声もあり、自慢の作品の一つとなりました。

学生たちは、普段の制作では「自分自身」と向き合うことが多い中、プロジェクト制作では「全体のバランス」や「他者との感性のすり合わせ」が求められます。さらに「美濃タイルの魅力を最大限に引き出す」という責任もあり、そのギャップに苦しみながらも大きく成長しました。制作期間わずか1ヶ月という限られた時間の中で、日々たくましくなっていく姿がとても頼もしく感じられました。

会場では昨年に引き続き、タイルを使ったワークショップも実施しました。大変ありがたいことに、今年も大盛況で、常にお客様で賑わっていました。

ワークショップでは、直径9cmのコルク製コースターに自由にタイルを並べていただき、完成した作品を展示する形式で行いました。多くの方に楽しんでご参加いただき、「持ち帰りたい」とのお声も多く寄せられました。今年は外国人の参加者も多く、何度も来場される方もいたことが、学生たちにとっても喜びと励みになったようです。

ワークショップの隣では、壁面装飾にタイルを加えていくライブアートも実施しました。今年も植物モチーフを中心としつつ、昨年よりも遊び心を加え、「自由に楽しくやりなさい」と松岡教授からの声かけのもと、学生主体で進めました。虫をモチーフにした予想外のアイデアも飛び出し、より楽しい雰囲気の作品に仕上がっていきました。

初日から多くの来場者が足を運び、「去年も来ました」「完成が楽しみです」といった温かい言葉をかけていただき、学生たちは大きなやりがいを感じていました。普段は接する機会のない方々と直接会話し、感想を聞けたことは、学生たちにとって貴重な経験となりました。

学生たちは今回のプロジェクトを振り返り、「学生同士で話し合い、協力して進めた経験がとても良かった」と口をそろえて話していました。学内制作では先生やスタッフのサポートがある中、今回は学生主体での学外制作という貴重な機会となり、協力し合いながら高め合うことの大切さを実感したようです。また、普段触れることの少ないタイルに自由に触れられたことも、良い経験として深く心に残ったようでした。

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