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【教育学部】身近な動物を活かせる保育者に

2024.05.20

子ども学科

名古屋芸術大学の鎌倉博教授が先日の日本保育学会で「現代の学生の動物に対する意識と保育内容環境の授業」の研究発表を行いました。教授の調査結果(過去6年間の学生305人)によると、9割以上の学生が幼少期には何らかの身近な動物と触れ合った経験を持っているにもかかわらず、大学生になった現在では7割以上の学生が同じ身近な動物に対して苦手意識を持っていることが明らかになりました。

保育所保育指針や幼稚園教育要領には「身近な動植物に親しみをもって接する」ことが目標として掲げられていますが、保育者が動物を苦手とする場合、幼児との動物を通じた触れ合い活動が難しくなります。この課題を解決するために、鎌倉教授が担当する「子どもの生活と教育ゼミナール」では、学生たちと一緒に捕獲・飼育された身近な動物を授業に持ち込む演習が行われました。

「接する」とは必ずしも「触れる」ことを意味しません。「接近して観察する」ことを通じて、学生たちは動物に対する苦手意識を少しずつ克服していきます。約10種類の身近な動物がリレー形式で各グループに回され、勇気を出して動物に触れる学生も現れました。「可愛いよ。大丈夫だからやってみたら」との声に後押しされ、初めて手に動物を載せてみる学生もいました。

授業の最後には、保育者自身が動物に苦手意識を持っていても、幼児が安心して動物と関われる方法を学びました。この実践を通じて、保育者として身近な動物を活かす力を養うことができました。