コンフォートホテル

アート&デザインセンター

アートパネルプロジェクト

 2019年11月に新規オープンしたコンフォートホテル名古屋新幹線口。オープンに向け、156室ある客室のすべてにアートパネルを提供するというのが「アートパネルプロジェクト」です。「One Floor One Artist」というテーマで、フロアごとに異なる作家がそれぞれの技法でパネルを制作。アート&デザインセンターが中心となり、本学の学生、卒業生17名の若手作家が制作を担当しました。ホテルの客室すべてが作家それぞれの個性で彩られ、癒やしを提供するとともに、お客様の感性に働きかけ、サービスの一翼を担うこととなりました。あわせて、すべてのアートパネルを収録した冊子、持ち帰ることのできる栞も用意され、お客様に作品と作家により関心を持っていただけるよう心配りがされています。
 10月26日、オープンに先立ち、コンフォートホテルの会員向けの試泊会が行われました。本学からは、アート&デザインセンター学芸スタッフ 磯部絢子さんが参加、訪れたお客様に向けギャラリートークさながらに、作品について解説しました。作家自身がお客様と一緒に部屋をまわりながら作品紹介と解説を行うというユニークな形式で、アートを存分に楽しんでいただきました。

アートパネルプロジェクトWebサイト
今井智香子さん

チョイスホテルズ企画部 開業準備課 専任係長

今井智香子さん

 弊社には、地域とよい縁を結びたいという考えがあります。弊社と愛知、何かしらでつながりたいと考えたとき、地元の作家さんが制作したアートパネルを客室に飾れたら素晴らしいねというアイデアがありました。とても実現できるとは思っていませんでしたが名古屋芸術大学のウェブサイトを拝見しもしかすると、と可能性を感じました。地域とのつながりということに関し弊社と同じような考え方を持っていると感銘を受けました。正直、相手にしてもらえないだろうと思いましたが、企業とのコラボレーションの例があったり、地域社会への貢献があったり、思い切ってアタックしてみようと、そんな気になりました。快いお返事をいただいたときは、本当にまさかという思いでした。
 ホテルの特長になることはもちろん、ホテルというパブリックな場所で、少しでも若手作家さんの支援になればと、アートファンとしても思っています。もっとたくさんの作品を館内に飾ることができたのではないかと、力不足を感じています。続けてご協力いただければと思います。

磯部絢子さん

アート&デザインセンター 学芸スタッフ

磯部絢子さん

 お話をいただいたのが2月、そこから作家を選び、ホテルの条件とすり合わせをして、パネルを業者さんにお願いし、それを作家に配り始めたのが8月。9月下旬までに制作して回収と、慌ただしいスケジュールでした。作家選びと作品に関しては、ホテルの客室ということもあり、万が一落下しても怪我がないよう平面作品の作家とし、死や血を連想するもの、瞳の付いている動物や爬虫類は避けるようにしました。また、作品に注釈が付けられないため、お客様に作品を理解していただくための冊子を提案させていただきました。冊子は、作品を回収した9月の終わりから、1ヶ月で制作しました。お客様には男性が多いと伺い、かわいくするより、品のあるスタイリッシュな感じに仕上げようと心がけました。
 通常の展覧会ならば、1週間や10日ほどの展示で終わります。しかし、今回は恒久的に作品が飾られ、お客様が入れ代わり立ち代わり作品を見ることになります。作家にとっても、とてもよい環境ではないかと思います。作品が売られていくところは知っていますが、その先でどう飾られているか、作家は見たことがありません。今回は、部屋に飾られる自分の作品を見ることができ、とても刺激を受けましたし、よい経験になりました。ちょっと緊張感があります(笑)。ホテルにとってはこういう作品が入っていますよ、作家にとってはホテルに納品した作品が入ってますよといった相乗効果が生まれればと思います。

コンフォートホテル

ららぽーと名古屋みなとアクスル 蔦屋書店

レゴランド®・ジャパン・リゾート

ジュンク堂書店 名古屋栄店

NHK

豊橋市自然史博物館

大垣共立銀行

北名古屋市・堤幸彦

サカエチカ

翔龍念珠堂

有松絞り

名古屋帽子協同組合