卒業・修了制作展 最優秀賞

moratorium machina

アートクリエイターコース(コミュニケーションアート)

橋本 悦司

アートクリエイターコース(コミュニケーションアート) 橋本悦司
 “童心”を冷凍保存するためのコールドスリープマシンというコンセプトの作品。童心と決別し大人になるためのマシンということですが、作品を観た人の心には童心が蘇ります。大人が乗ることができるという作品のスケールの大きさ、そして、どこか愛嬌のある顔立ちからか、誰もが笑顔になる作品です。卒展期間中、100人以上の人が実際にこの作品に乗ってみたといいます。
 「自分が乗ることができるサイズの、大きいものを作りたいと思っていました。絵でも立体でも、大きな作品は説得力があると感じます。当初は全長6m、高さ3mくらいで2倍ほどのサイズを考えていましたが、場所と予算の都合で、これでも小さくなりました。モラトリアムというテーマは、童心を作品へ置いていきたいというコンセプトだったのですが、今後も制作を続けるとなると結局、子ども心みたいなものが原動力になっているのかなと思ったりします。形としては、3年生の夏休みにだらけてしまって、ゆっくり休める場所を作りたいと思い、ゆりかごを作ろうと思いつきました。考えてみると、夏休みの宿題ができない子どもみたいですね」。
 卒業後は、アルバイトをしながら制作を続けたいと語ります。
 「作品を観てもらいたいという気持ちがあります。いろんな人に観てもらえるように頑張って制作を続けたいと思います」。

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