卒業・修了制作展 優秀賞

北名古屋市市長賞

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現代アートコース

村上可威

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現代アートコース 村上可威
 展示空間の中にさらにフレームを設け、その内部に三つの装置を配置したインスタレーション作品です。鉄パイプで組まれた立方体や直方体の枠の中には、日本庭園の鹿威しを思わせる装置、風に揺れる暖簾のような構造、そして風の音が聞こえる木が吊された作品が置かれています。ホワイトキューブという展示空間の中に、さらに空間を区切るフレームを重ねることで、内と外の境界を意識させる構成となっています。
 それぞれのモチーフは、日本的な風景や機能を連想させながらも、そのまま再現されているわけではありません。形や仕組みはどこか少しずれており、見る者の認識を揺さぶります。「モチーフそのものではなく、そこから少しずれたものをつくりたかった」と村上さん。吊された木をサンドバッグのようだと感じる人がいるなど、作品と鑑賞者の間に生まれる認識のずれもまた、この作品の一部です。
 「人それぞれの見方のずれが面白い」。鑑賞者ごとに異なる解釈が生まれる余白と、ほのかなユーモアを含んだ空間が、世界の見え方の多様さを浮かび上がらせます。

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