「自分の可能性」を探し個性あるクリエイターになる

　絵画、彫刻、版画、工芸など幅広い美術の考え方と基礎的な技術を学び、自分のやりたいこと、できることを探求します。2年次以降は、他の専門コースに移ることも、美術総合コースのまま、美術領域の多様な専門コースの中から身につけたい技術や知識を選択して、自分らしさを発揮するクリエイターを目指すこともできます。

松岡徹准教授

　美術総合コースは、コース独自の授業があるわけではなく、他の専門コースで行われているカリキュラムを選択し自分なりのクリエイターを目指すコースです。一方で、将来自分は『何になりたいのか』『何をやりたいのか』ということで迷っている学生がたくさんいます。何に適性があるのか、これまでもアートクリエイターコースで体験しながら見つけるということをやってきましたが、現代アートを含めた美術全体、さらにデザインや舞台芸術という領域も含めて視野を広げ、その中から考えていければいいのではないかと思います。進む方向が明確になった場合、専門の選択を行いますが、転籍しないで美術総合コースのまま卒業してもかまいません。ただし、卒業制作を行うので制作スペースを確保する必要があります。日本画の画材を使うのなら日本画コースに近い場所、油絵なら洋画コースに近い場所となると思います。したがって、4年生になる頃にはいずれかのコースを選択することになると考えています。美術総合ならではのこととして、従来とは異なる材料を扱ったり、作り方をしたりすることが出てくると思います。これまで専門の範囲の中では、イレギュラーな存在のため認められにくいものでしたが、時代性や社会性を考えれば大きな可能性を秘めているといえます。こうした学生の後押しをして美術の固定概念を揺さぶる。そんな役割も美術総合コースにはあるのではないかと考えています。