法人創立70周年記念参加事業として「『清流の国ぎふ』文化祭2024 ひと・むすぶ・こえ~愛と平和を歌う合唱フェスティバル」に学生オーケストラが出演しました!
2024.11.28
産学官連携
11月4日(月・祝)に岐阜市にあるサラマンカホールにおいて開催された「『清流の国ぎふ』文化祭2024 ひと・むすぶ・こえ~愛と平和を歌う合唱フェスティバル」に法人創立70周年記念参加事業として学生オーケストラが出演しました。
「清流の国ぎふ」文化祭2024とは、第39回国民文化祭と第24回全国障害者芸術・文化祭の統一名称で、各種の文化活動を全国規模で発表・共演・交流する祭典です。
会場となったサラマンカホールは、岐阜県が1994年に開場したコンサートホールです。その名は、現存するスペイン最古の大学ともいわれるサラマンカ大学のあるサラマンカ(Salamanca)市に由来しており、同市は旧市街全体が世界遺産に登録されている歴史的な都市です。市中心部にあるサラマンカ大聖堂にはルネサンス期の古いパイプオルガンがあり、サラマンカホールにもこの大聖堂オルガンの特徴をとり入れたパイプオルガンが設置されています。ホール内はオーク(楢)をふんだんに使った柔らかな空気感をたたえる内装と広いステージでも隙のない充足感があり、そこに立つアーティストの気分を高揚させる空気が充満する、岐阜だけでなく、日本の中でも屈指の音楽堂といえます。今回はその素晴らしいホールでパイプオルガンとも共奏できる機会となり、参加した学生にとてもこの上ない経験となりました。
当日は会場が満席の中、第1部は「きずなをむすぶ」をテーマに、世界をつなぐ歌声として、各参加合唱団によるシベリウスの「フィンランディア」や「郡上おどり幻想」などが披露され、素晴らしい歌声に会場全体の一体感が高まりました。第2部は「祈りをむすぶ」をテーマに平和への祈りを込めた楽曲が披露され、観客の皆さんも平和への想いを馳せる厳かな雰囲気に包まれました。
そしていよいよ第三部は「交響する声たち―オーケストラとともに」をテーマに本学の学生を中心とした「法人創立70周年記念 名古屋芸術大学オーケストラ」が登場、ぎふ弦楽器貸与プロジェクト「STROAN」メンバーも加わって編成された祝祭オーケストラとして、パイプオルガン、参加各合唱団とともに4曲を演奏しました。指揮者は本学教員の髙谷 光信先生です。
1曲目はJ.ラタ―の「Gloria」。まさにグローリア(栄光)のタイトルにふさわしい迫力のある演奏に会場全体が魅了されました。2曲目、3曲目は今回の音楽監督も務められた信長貴富さんの作曲による「夕焼け」「くちびるに歌を」です。叙情的かつ情緒的な楽曲に観客もますます引き込まれていきます。4曲目は同じく信長貴富さんによって本公演の締めくくりとして書き下ろされた「二十億年前の石」の演奏です。岐阜県七宗町に展示されている「二十億年前の石」をテーマに、人間と石の対話が歌詞となり、人間役を混声合唱団、石役をバリトンソロの宮本益光さんと児童合唱が務め、石の存在が合わせ持つ「過去」と「今」を表現し、そこに歴史的な響きのあるパイプオルガンの演奏で宇宙的な時間と空間の広がりを表現した壮大な楽曲に会場の興奮は一気に高まってフィナーレを迎えました。
会場には感極まって涙を流す方までおられたほど、感動の公演となりました。